10/19(火) ䷕ 山火賁(さんかひ) 五爻
【運勢】
賁は、飾ることである。
しかし、仕事に力を入れるのであって、質素であることが必要なとき。
人からは、ケチだと言われようが質素倹約も大事である。終に吉であり、それが豊かになるもととなる。
【原文】
《卦辭》
賁は、亨る。小しく往く攸有るに利あり。
彖に曰はく、賁は亨る。柔來たりて剛を文る。故に亨る。剛を分かちて上りて柔を文る。故に小しく往く攸有るに利あり。天文なり。文明にして以て止まるは、人文なり。天文を觀て以て時變を察し、人文を觀て以て天下を化成す。
象に曰はく、山の下に火有るは、賁なり。君子以て庶政を明らかにし、敢へて獄を折むること无し。
《爻辭》
六五は、丘園を賁る。束帛戔戔たり。吝なれども終に吉。
象に曰はく、六五の吉は、喜び有るなり。
【解釈】
〔王弼の解釈〕
《卦辭》
剛柔分かたざれば、文何に由りてか生ず。故に坤の上六、來たりて二の位に居る。柔來たりて剛を文るの義也。柔來たりて剛を文り、位に居りて中を得。是を以て亨る。乾の九二、分かちて上位に居る。剛を分かちて上りて柔を文るの義也。剛上りて柔を文り、中の位を得ず、柔來たりて剛を文るの若くならず。故に小しく往く攸有るに利あり。
《爻辭》
尊位を得ている。飾の主である。飾の盛たる者である。物に飾を施せば、其の道害はるる也。丘園に飾を施せば、盛なること焉より大なるは莫し。故に束帛を賁る。丘園乃ち落たり。丘園を賁る、束帛乃ち戔戔たり。用て儉なるを過ぐる莫く、泰んじて能く約やかなり。故に必ず吝なり、乃ち終に吉を得るのである。