6/30 (火) ䷭ 地風升(ちふうしょう) 四爻


【運勢】

普段からしている細かい積み重ねを、大きく評価される。

自分に厳しく、やるべき事をこなして行けばとても良い。

どんな人にも、何かしら積み重ねはあるので良い一日になる。

【原文】

《卦辭》

升は元(おほ)いに亨(とほ)る。大人を見るに用う。恤(うれ)ふることなかれ。南征して吉。

彖に曰はく、柔は時を以て升(のぼ)る。巽にして順。剛中にして應ず。是を以て大いに亨(とほ)る。「大人を見るに用う。恤ふることなかれ」とは、慶あるなり。南征して吉とは、志行はるるなり。

象に曰はく、地中に木を生ずる升。君子以て德に順(したが)ひ、小を積みて以て高大なり。

《爻辭》

六四。王用ゐて岐山に亨(とほ)す。吉にして咎(とが)め无(な)し。

象に曰はく、「王用ゐて岐山に亨す」とは、順にして事(つか)ふるなり。

【解釋】

〔王弼、通解の解釋〕

《卦辞》

升は登ること、二爻と五爻は相性が良く(應じる)、五爻が陰であり、王に厳しさはなく、賢人(二爻)を用いるので、賢人は階級が昇るのである。

下卦が巽(從順)であり、よく王に従う。

南征とは、大変良いことが起こることを指す。

君子は小さなことを積み重ねて、大きなことをなすべきである。

《爻辞》

四爻は大臣の爻で、ここでは文王が岐山に登って神を祭った象である。

大変有能であるが、王に服してよく仕える大臣である。

どんな徳の無い王でも、良い臣下の助けを得て天下は治まっている。

〔根本通明の解釋〕

《卦辞》

升は升(のぼ)って進むという義がある。

昇と同じである。

三・四・五爻の震の卦は陽木、下卦の巽は陰木である。

地に陽木と陰木の芽が出ている。

それが天を貫くまでに段々進んで往くのが升である。

元亨の元は震で、亨は兌である。

また震は仁で、兌は義であるから、この卦には仁義の象がある。

震は長子で、仁義の徳が段々と上って行けば、天子の位に即(つ)く所があり、心配には及ばない。

南に征くとは、南面の位に即くことをいう。

[彖伝]

太子は升るべき時を以て天子の位に升る。

皇太子が二爻目になると陽爻であるから剛である。

内卦の皇太子が剛で中庸の徳を備えているから、外卦の坤=天下皆その徳に応じて服する。

心配には及ばない。

必ず天子の位を相続して大いなる慶びが出てくる。

[象伝]

地の中に巽と震の卦がある。

木が次第に上の方に進んで伸びて往く。

君子はこの卦の象を用いて徳を順にする。

巽は『説卦伝』に「高し」とある。

《爻辞》

岐山は西の山である。

兌は西であり、岐山において祭る。

即ち皇太子が天子に代わって天を祭る。

そこで吉であり、咎が無い。

[象伝]

従順にして能く天に事(つか)う所がある。

皇太子が天子に代わって祭るのは、やはり順なる所である。

コメントを残す