7/16(金) ䷇ 水地比(すいちひ) 上爻五爻

【運勢】
比はしたしみのことを意味する卦である。
こちらから親しもうとしても上手くいかない。諦めるべきである。
之卦で考えると、澤地萃であり、集まりを意味する。組織内の親しみとでもいえようか。
このようなときはもう気分転換するしかないだろう。


【原文】
《卦辞》
比は吉なり。原筮(げんぜい)。元永貞(げんえいてい)にして咎(とが)めなし。寧(やす)からざる方(まさ)に來たる。後るる夫は凶。
彖(たん)に曰はく、比は吉なり。比は輔(ほ)なり。下順從するなり。原筮、元永貞にして咎めなしとは、剛中(ごうちう)を以てなり。寧(やす)からざる方(まさ)に來たるとは、上下應ずるなり。
象に曰はく、地の上に水あるは比。先王(せんわう)以て萬國を建て、諸侯を親しむ。


《爻辭》
〈上爻〉
上六。之に比するに首(かしら)なし。凶なり。
象に曰はく、之に比するに首なしとは、終はる所なしなり。
〈五爻〉
九五。顯(あきら)かに比す。王、三軀(さんく)を用ひて前禽(ぜんきん)を失(うしな)ふ。邑人(ゆうじん)誡(いまし)めず。吉なり。
象に曰はく、顯かに比するの吉は、位、正中なり。逆を舎(す)てて順を取る。前禽を失ふなり。邑人誡めずとは、上の中なら使いしむるなり。


【解釈】
《卦辞》
〔王弼、伊藤東涯の解釋〕
比は親しむ、たすけるの意󠄃である。五爻の王だけが陽であり、他はすべて陰爻で王にしたがっている。筮に基づいて大変長く正しさを守っている人を選べば問題ない。五爻に親しむ機会を失ったものはよくない。人と親しもうとすべきである。


《爻辭》
〔王弼の解釈〕
〈上爻〉
首がない。終わりである。卦の終わるところにいて、後夫のことである。親道はすでに成っていて、終わるところがない。時になって棄てる所、凶である。
〈五爻〉
比の主爻である。二爻と応じ有っている。顯かに比するものである。比にして之に顯かであれば、親者の所狭し。物に私ないことは、唯だ賢のみ。則ちこれを去って来ることをともにすれば、皆失うことがない。三驅の礼は、禽、逆へ来て己に趣けば、則ち之をすてて、己に背きて走ぐれば、則ち之を射る。来ることを愛して去るをにくむ。故にその施す所、常に前禽を失う。顯かに比するを以て、王位に居り、三驅の道を用いる者である。故に「王、三驅を用ひて、前禽を失ふ。」という。其の中正を用いて、征討するに常有り。伐ちて邑に加えず、動けば必ず叛くを討つ。邑人虞るる。无し。故に誡めない。大人の吉を得ざると雖も、是れ顯かに比するの吉也。此れ以て上の使ひ為る可くして、上為るの道に非ず。

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