7/18(月) ䷍ 火天大有(かてんたいゆう) 五爻二爻
【運勢】
物事が盛大になる時。
善事を勧め、悪事を懲らす。価値観を遍く共有する事が大切である。
力強く目標を掲げ、皆の模範となる様に行動すると良い。
謙虚な姿勢で周りとの親交を深め、信頼を得る事が大切である。
【結果】䷍◎五⚪︎二
火天大有(かてんたいゆう) 五爻二爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 老陰][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 少陰]
《爻辭》
[五爻 優先][二爻]
【原文】
《卦辭》
大有は元(おほ)いに亨る。
彖に曰く、大有は柔尊󠄄意位を得て、大中にして上下之に應ず。大有といふ。その徳剛健にして、文明。天に應じて、時に行く。是を以て元いに亨る。
《爻辭》
[五爻 優先]
六五。厥の孚ありて、交如たり。威如たり。吉。
象に曰く、厥の孚ありて交如たりとは、信以て志を發するなり。威如の吉とは、易にして備ふるなきなり。
[二爻]
九二。大車以て載す。往く攸有り。咎なし。
象に曰く、大車以て載すとは、中に積みて敗れざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
大いに通らない。どういう理由で大有を得られよう。大有ならば必ず大吉である。五爻は尊󠄄位に柔でいる。中に居るのは大である。陰が一つしかない。上下応じている。德が天に應ずれば、行くに時を失わない。剛健は滞らない。文明犯さず。天に応じれば大。時行きて違わない。だから大いに通る。大有は包容の象である。だから勧善懲悪が美しいのである。天德を順奉し。ものの命を休す。
《爻辭》
[五爻 優先]
尊に居るに柔を以てし、大に處るに中を以てす。物に私するなく、上下之に應じ、信以て志を發す。故に其の孚ありて交如たり。夫れ物に私せざれば、物も亦た公なり。物を疑はざれば、物も亦た誠なり。旣にして公且つ信なれば、何ぞ難からんや、何ぞ備へんや。言はずして敎へ行はる、何ぞ爲ひて威如ならざらんや。大有の主爲り。此の道を以てせざれば、吉得べけんや。
[二爻]
重きを任じて危ふからず。
健にして中に違はず、五の任ずる所を爲す。重きを任じて危ふからず、遠きに致らんとして泥まず。故に以て往くべきして、咎なきなり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
大有はそのあるところが大。五爻は柔中尊󠄄位にいる。上下の五つの陽がこれに応じている。盛大である。大とは陽のことで陽が沢山ある。五爻が二爻と応じている。これは智勇兼備である。五爻に澤山の賢人が集まり、天命も之を助ける。勝道󠄃というべきである。
《爻辭》
[五爻 優先][二爻]
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
この卦は、大なる物多しと云うのは、天下皆賢人と云う義である。賢人が多ければ、何事も亨らないことが無い。「有」の字は富むという義、また多いという義にもなる。『詩経』の魚麗篇に「旨且有(うまくして、かつ、おおし)」とあり、多いという義である。「大有」は、「大いにある」と読んでは駄目で、「大なる物が多い」という義である。大なる物は五爻目以外の陽爻で、大人・君子・賢人のことである。しかしその様な人才は容易に得難く、盛んなる世であった堯舜の時で臣五人、周の国で十人しかなかった。
[彖傳]
賢人が多く朝廷に出で来、君は能く賢人の言を用いる。上に居る賢人も、下に居る賢人も、皆君に応じて来る。大中は、上卦が元は乾だったのが、真ん中に陰爻が出来たことを云う。この卦を一人の天子の徳で言えば、剛健であり、時に従って能く行う。
[象傳]
火気が地の底から十分に上に昇って居り、万物が盛んになる所である。下卦は乾の卦であるから十分に充ちている。天下は至って富んでおり、人民は生活に不足が無い。しかし三、四、五爻目には、兌の卦があり、楽しみに流れる傾向がある。其処で、盛んな時には悪い者を遏(とど)め、善を掲げる。何時の世でも、名君の時でも、悪人を無くすのは難しい。この卦では、九四が悪人である。この大臣は、君に諂う所を以て立身した人で、表面上は君子のようで君子では無い。
《爻辭》
[五爻 優先][二爻]