7/20(水) ䷔ 火雷噬嗑(からいぜいごう) 三爻
【運勢】
非情な決断を迫られる時。
問題を明確にし、障害を取り除くと良い。
謙虚な姿勢で周りの助けを借り、自らの行いを反省する事が大切である。
簡潔に結論を述べ、堅実に秩序を守ると良い。正道を守る事が大切である。
【結果】䷔◎三
火雷噬嗑(からいぜいごう) 三爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 少陰][四爻 少陽]
[三爻 老陰][二爻 少陰][初爻 少陽]
《爻辭》
[三爻]
【原文】
《卦辭》
噬嗑は亨(とほ)る。獄を用うるによろし。
彖に曰く、頤(おとがひ)の中に物有るを噬嗑といふ。噬(か)み嗑(あは)して亨る。剛柔分かれ、動いて明󠄃なり。雷電合して章なり。柔、中を得て、上行す。位に當たらざると雖も、獄を用うるに利しなり。
象に曰く、雷電は噬嗑。先王以て罰を明󠄃らかにし、法を勅ふ。
《爻辭》
六三。腊肉を噬みて、毒に遇ふ。小し吝なり。咎なし。
象に曰く、毒に遇ふとは、位當たらざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
噬はかむこと。嗑は合わせることである。物は親しくなかったら、間を開けるものである。物が整わず、過ちがある。噛み砕いて合わせると通ずる。噛まなければ通じない。刑に服して改心するのは獄の利である。剛柔は分かれて動けば乱れず、明らかである。雷電が合わされば明るい。獄に用いるべきである。五爻が主爻である。五爻は位に当たっていないが、獄に用いるのに良い。
《爻辭》
下體の極に處りて、其の位に非ざるを履む。斯を以て物を食へば、其の物必ず堅なり。豈に唯だ堅なるのみならんや、將に其の毒に遇はんとす。噬は以て人を刑するを喩へ、腊は以て服さざるを喩へ、毒は以て怨み生ずるを喩ふ。然して四を承けて、剛に乘らず。其の正を失ふと雖も、刑するに順なるを侵さず。故に毒に遇ふと雖も、小し吝なり、咎なし。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
噬嗑は嚙合わせることである。物が口の中に入っている。これを嚙合わせるのである。上下に二陽があるが、これが口である。四爻の陽爻が口の中のものである。内卦は動いて外卦は明󠄃るい。この卦は賁から来ており、賁の二爻が上に昇って五爻に来ている。位に当たっていないが、君位に居て柔順の德と勢いを失っていない。刑罰を執行するによい。剛と柔が卦の中を得ており、偏りがない。
《爻辭》
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
噬は噛む、嗑は合わせるである。口の中に物が一つある。頤は上に動いて物をかむ。上のあごは動かないものである。飲食をする卦である。堅いものが四爻に一つある。骨である。また、上と下とを通わせない悪人である。悪人を取り締まるのが刑獄である。刑獄を用いるによいというのは、そういうことである。雷、火は造物者󠄃が天地の間の惡を砕くためにある。
[彖傳]
上は火で下は雷。火は陰で雷は陽である。雷は動く。すると火が起こり、明るくなって、悪人がよく見えるようになる。五爻は陰爻であり、位に当たっていないが、刑獄にはよい。なぜなら、陽であったなら強すぎて苛烈な刑罰を下す。それよりは陰の方が良い。
[象傳]
朱子学者は雷電を電雷にした方が良いという。上が火で、これが電、下が雷というのである。しかし其れは良くない。文字に拘泥して道理に背いている。この電は雷に発したものであるから、雷電で良いのである。三四五爻に☵がある。是を法律とする。世の中に悪人は絶えないものであるから、刑獄の必要性はなくならないのである。
《爻辭》