7/25(月) ䷾ 水火旣濟(すいかきせい) 二爻
【運勢】
物事が成就する時。
現状に甘んじる事無く、今までの経験を活かし次なる目標を立てると良い。
気を引き締めて、注意深く進める事が大切である。
無理に追い求めるのは良くない。自然の巡りを信じ、気長に待つと良い。
【結果】䷾◎二
水火旣濟(すいかきせい) 二爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陽][四爻 少陰]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 少陽]
《爻辭》
[二爻]
【原文】
《卦辭》
旣濟は亨(とほ)る。小、貞に利し。初めには吉、終はりには亂る。
彖に曰く、旣濟は亨るとは、小なる者、亨るなり。貞に利しとは、剛柔正して位當たる。初めは吉とは、柔、中を得るなり。終に止まれば則ち亂る。其の道󠄃窮まるなり。
象に曰く、水、火の上に有るは旣濟。君子以て患を思ひて豫め之を防ぐ。
《爻辭》
六二。婦其の茀を喪ふ。逐ふこと勿れ。七日にして得ん。
象に曰く、七日にして得んとは、中道を以てなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
旣濟は完全に渡り切ったという意味である。小は残らず渡り切った。五爻と二爻が位に当たっているので、邪悪なことは出来ない。ただ正しければ上手く行くのである。柔が中を得たら、小はとおるのである。柔は中を得ていないならば、小はまだ通らない。小はまだうまく行っていない。剛で正を得ているといっても、まだ旣に渡り切れていないのである。だから旣濟の要は柔が中を得るにあるのである。旣濟を安定となすのは、道󠄃が窮まり進めないからである。止まるから乱れるのである。存續している時に亡びることを忘れない。旣濟は未濟を忘れてはいけない。
《爻辭》
中に居りて正を履み、文明の盛なるに處りて、五に應ず。陰の光いに盛なる者なり。然るに初三の間に居りて、近くして相得ず。上は三を承けず、下は初に比しまず。夫れ光いに盛なるの陰を以て、二陽の間に處り、近くして相得ず。能く侵さ見るなきや。故に其の茀を喪ふと曰ふなり。婦と稱するは、自ら夫有るを明らかにするを以て、他人之を侵すなり。茀は首の飾なり。夫れ中道を以て、貞正を執りて、侵さ見る者は、衆の助くる所なり。旣濟の時に處り、邪道を容れざる者なり。時旣に明らかに峻にして、衆も又た之を助く。之を竊む者逃竄して、之れ歸るなし。斯の勢を量るなり、七日を過ぎず、己の逐ふを須たずして、自ら得るなり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
濟は交わり作用しあうことである。火が下に在って炎上し、水は上に在って下を潤す。陰陽が互いに作用していることである。陰陽六爻がそれぞれ正しいところにある。二爻は陰で中を得て、上には坎つまり止がある。だから始めは吉を得て、終には止まってしまい、衰乱の時代になる。治乱盛衰は永遠に互いに作用し続ける。陰陽が交わり互いに作用し、日が南中しているようであり、月󠄃が満月に近い状態である。よくうまく行くといっても、ただ小のみである。大吉ではない。ただ正しさを守るべきである。そうしなければ始めはうまく行っても、終いには乱れるのである。易の戒めるところである。
《爻辭》
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
水火相和して、萬物悉く生育する。何事も亨り達する。小なるものの二爻目は、主爻となり、陰爻を以て陰位にある。よって中を得て居り、小なるものが正しくして居る。内卦は始まりで、萬物が盛んになって来るが、半ばを過ぎれば衰えが出て来るから、油断をせずに対策しなければならない。
[彖傳]
二爻目は柔で陰位にあり、九五は剛で陽位にあり、正しく剛柔である。険難が除けて、天下泰平になる。安楽になれば人は動かず、為すべきことを怠って、乱れが起って来る。
[象傳]
水火相和しているというものの、性質で言えば分かれる所がある。水は火の上に在れば宜しいが、水の性質は下を好む。又火の氣が何処までも上がり、互いに反対に為って相害する所が出て来る。安楽なる内に災の出ない様に之を防がなければならない。
《爻辭》