10/22(金) ䷳ 艮爲山(ごんゐさん) 上爻二爻
【運勢】
留まるべきときに、大変であっても留まることができるので問題ない。
だからこそ、焦らずじっと我慢することが大事である。
最後まで留まることができるから、物事を成すことができる。しかし、そうすることは難しい。それを成し遂げることで成功するのである。
【原文】
《卦辭》
その背に艮(とどま)り、その身を獲(え)ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなし。
彖に曰はく、艮は止まるなり。時止まるときは則ち止まり、時行くときは、則ち行く。動靜(どうせい)その時を失はず。その道光明なり。その止まるに艮(とどま)るはその所に止まるなり。上下敵應(てきわう)して相ひ與(くみ)せず。ここを以て、その身を獲ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなきなり。
象に曰はく、兼󠄄ねたる山は艮。君子以て思ふことその位を出ず。
《爻辭》
〈上爻〉
上九。艮まるに敦(あつ)し。吉。
象に曰はく、艮まるに敦きの吉は、以て終(おわり)を厚うするなり。
〈二爻〉
六二。其の腓に艮まる。拯(すく)はずして、其れ随ふ。其の心快(こころよ)からず。
象に曰はく、拯(すく)はずして、其れ随ふとは、未だ退いて聴かざるなり。
【解釈】
〔王弼と東涯の解釋〕
《卦辭》
艮はとどまる意󠄃である。山である。山が二つ重なるので兼山ともいう。應爻が一つもなく、互いに反発して人の顔をみようとしないので、背中しか見ないのである。どこかに向おうとすることなく、その地位にとどまるだけである。
《爻辭》
〈上爻〉
止の極に居て、止まることを極める者である。敦く重にして上に在り、陷らずに、妄に非ず。宜しきを得ているので吉であるべき。
〈二爻〉
隨とは趾のことである。其のふくらはぎに止まる。故に其の趾拯はれざる也。ふくらはぎは躁を体して止まるに處り。而して其の隨を拯ふを得ず、又た退き聴いて安静することができない。故に其の心快からざるなのである。