1/31(月) ䷧ 雷水解(らいすいかい) 上爻二爻

1/31(月) 雷水解(らいすいかい) 上爻二爻


【運勢】
困難に直面した時は、立ち止まり悩むのではなく、力強く行動する事が大切である。
出来る事を積極的に進めて行き、解決に向けた流れを作ると良い。
一貫した姿勢で、中正を堅く守れば、充分な成果を得られるだろう。


【結果】
䷧◎⚪︎
雷水解(らいすいかい) 上爻二爻
《卦辭》
[上爻 老陰][五爻 少陰][四爻 少陽]
[三爻 少陰][二爻 老陽][初爻 少陰]
《爻辭》
[上爻 優先][二爻]


【原文】
《卦辭》
解は西南によろし。往くところなし。それ來たり復すれば吉。往くところあれば、夙(つと)にして吉。彖(たん)に曰(い)はく、解は險(けん)以て動く。動いて險より免(まぬが)るるは解。「解は西南によろし」とは、往(い)きて衆を得るなり。「それ來たり復して吉」とは、乃(すなは)ち中を得るなり。「往くところ有れば夙にして吉」とは、往きて功あるなり。天地解(ひら)けて雷雨作(おこ)り、雷雨作りて百果艸木(ひゃくかそうもく)皆甲拆(こうたく)す。解の時大なるかな。象に曰はく、雷雨作るは解。君子以て過ちを赦(ゆる)し、罪を宥(ゆる)す。


《爻辭》
[上爻 優先]
上六。公用ひて隼を高墉の上に射る。これを獲てよろしからざることなし。象に曰く、公用ひて隼を射るとは、以て悖を解くなり。
[二爻]
九二。田して三狐を獲る。黄矢を得れば貞にして吉。
象に曰く、九二の貞吉は中道を得るなり。


【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
西南は衆である。難を解決し、危険を整える。利を衆に施す。また東北に困まらない。故に東北に利がないとは言わないのである。まだ、困難を解決するによくない。安に処する迷う。解とは困難を解決し、厄を除くことである。中を失わない。難があっても行けば、迅速であれば吉。難が無ければよく中に復す。難があれば厄を除く。


《爻辭》
[上爻 優先]
初は四の應となり、二は五の應となる。三は上に應ぜず、位を失ひて負ひて乘り、下體の上に處る。故に高墉と曰ふ。墉とは、隼の處る所に非ず、高とは、三の履む所に非ず。上六は、動の上に居り、解の極なり。將に荒れ悖るるを解きて、穢れ亂るるを除かんとする者なり。故に用て之を射る。極まりて後に動き、成りて後に擧ぐ。故に必ず之を獲て、利あらざるなきなり。
[二爻]
狐は隠れ潜むものである。
剛中で応じている。
五爻に任じられ、大変な時に居る。
危険の情勢を知っている。
物分かりが良く、潜伏したものを見つける。
黄色は中を表し、矢は直を表す。
枉直の實を失わない。よく正しくできる。


〔東涯の解釋〕
《卦辭》
解は解散の意󠄃である。危険に居てよく動けば、険難を回避できる。卦は変じて蹇となる。二爻が蹇の外卦に行き、五爻が西南坤の方に行く。坤には地の象がある。險の中でよく動ける才でよく進み、よく止まる。どこでも通用する。君子は陰陽を和し、過失であれば赦して問わず、罪悪があれば、寛大にこれを宥す。仁政の至りである。解の道である。


《爻辭》
[上爻 優先]
[二爻]
狐は人を惑わす動物である。
三匹の狐は二爻より上の三つの陰をさす。
黄色の矢は中直を表す。
剛中の才があり、五爻に応じ、三つの陰が上に在る。
よく三陰の小人を除くことが出來る。
智術を用いて政治をしてはならず、正直が大切である。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
前の卦の水山蹇(
、天下の険難なる所の卦)が解けた所の卦である。長い大乱で農業が廃れ、人民は衰えてしまっている。西南は坤の卦で、地の象である。地に五穀を植立てて、以て人民を養う。天下が平らいだなら、進んで事を為す所の仕事は無い。漸次人民を養えば宜しい。若し大乱が平らいでいても、進んで往く所の事柄があるならば、速やかに往ってこれを治めるのが宜しい。
[彖傳]
険難に屈せずに踏み越えて外へ出ることで、険難を免れた。西南は坤の卦で、衆口衆口という象がある。大勢の人民を我が方へ撫で育てるようにしなければいけない。既に大難は解けているから、多く仕事をし過ぎず、程良い所に止(とど)まるのが宜しい。往くべき所があるなら、往けば必ず功が出て来る。
[象傳]
天地に於いては万物を生じ育(やしな)う時である。君子に於いては仁を行う時であるから、人を殺めるのは良くない。其所で過ちを赦し、罪人を宥(なだ)める。善い事を為す心で行った悪事を過ちと云い、それならば無罪になる。しかし意あって悪事を為したのは、赦すわけにはいかないので流刑などに処す。


《爻辭》
[上爻 優先]
[二爻]
九二は賢人で、六五の賢人を輔ける。
二・三・四爻目に離の卦がある。
離は狩りで、田で狐を狩る。
三匹の狐は、初六・六三・上六の三つである。
黄矢は黄金を以て飾り立てる矢で、黄と云う色は中庸の譬えである。
悪を除くのに遣り過ぎては、却って小人の激する所がある。
丁度程良い所を得ており、正しくして吉である。
[象傳]
九二は小人を悪む事が甚だしくない。
其の処分が如何にも中庸の道を得ており、小人においても感服する所があり、能く治まる。

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