1/7(金) ䷧ 雷水解(らいすいかい) 四爻三爻

1/7(金) 雷水解(らいすいかい) 四爻三爻


【運勢】
実績の無い者が、新たに何かを始める時、分不相応だと言われるのは仕方の無い事である。
困難の前に、立ち止まってはいけない。
否定的な考えを断ち切り、意欲を持って臨めば、志を同じくする仲間を得られるだろう。


【結果】
䷧◎⚪︎
雷水解(らいすいかい) 四爻三爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陰][四爻 老陽]
[三爻 老陰][二爻 少陽][初爻 少陰]
《爻辭》
[四爻 優先][三爻]


【原文】
《卦辭》
解は西南によろし。往くところなし。それ來たり復すれば吉。往くところあれば、夙(つと)にして吉。彖(たん)に曰(い)はく、解は險(けん)以て動く。動いて險より免(まぬが)るるは解。「解は西南によろし」とは、往(い)きて衆を得るなり。「それ來たり復して吉」とは、乃(すなは)ち中を得るなり。「往くところ有れば夙にして吉」とは、往きて功あるなり。天地解(ひら)けて雷雨作(おこ)り、雷雨作りて百果艸木(ひゃくかそうもく)皆甲拆(こうたく)す。解の時大なるかな。象に曰はく、雷雨作るは解。君子以て過ちを赦(ゆる)し、罪を宥(ゆる)す。


《爻辭》
[四爻 優先]
九四。而(なんぢ)の拇を解く。朋至りて斯に孚あり。
象に曰く、而の拇を解くとは、未だ位に當らざるなり。
[三爻]
六三。負ひて且つ乘る。寇の至るを致す。貞なれども吝。
象に曰く、負ひて且つ乘るとは、亦た醜かるべきなり。我自り戎を致す。又、誰をか咎めんなり。


【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
西南は衆である。難を解決し、危険を整える。利を衆に施す。また東北に困まらない。故に東北に利がないとは言わないのである。まだ、困難を解決するによくない。安に処する迷う。解とは困難を解決し、厄を除くことである。中を失わない。難があっても行けば、迅速であれば吉。難が無ければよく中に復す。難があれば厄を除く。


《爻辭》
[四爻 優先]
位を失い、正しくない。
三爻と比の関係であり、三爻は親指である。
三爻を重んずると初爻の應を失う。
だから親指を解けば、友である初爻が來るのである。
[三爻]
處るに其の位に非ず、履むに其の正に非ず。以て四に附き、夫の柔邪なるを用て、以て自ら媚ぶ者なり。二に乘りて四を負ひ、以て其の身を容る。寇の來るなり、自己の致す所なり。幸ひにして免ると雖も、正の賤しむ所なり。


〔東涯の解釋〕
《卦辭》
解は解散の意󠄃である。危険に居てよく動けば、険難を回避できる。卦は変じて蹇となる。二爻が蹇の外卦に行き、五爻が西南坤の方に行く。坤には地の象がある。險の中でよく動ける才でよく進み、よく止まる。どこでも通用する。君子は陰陽を和し、過失であれば赦して問わず、罪悪があれば、寛大にこれを宥す。仁政の至りである。解の道である。


《爻辭》
[四爻 優先]
拇は足の親指である。
初爻を指す。陽剛で外卦にいる。
下は初爻と応じ、兩方とも位を得ない。
これは交わりを道によってしないものである。
陽で動に居り、よく私情を抑え公義に從う。
そうすれば道を同じくする君子が集まってきて共に信じあえる。
自分の過ちを悟り、改めないことはよくない。
四爻ははじめは小人でも、それが良くないことが分かり、そこから解放される。
難しいことであるが、そうすることで善人が自然に集まってくるのである。
[三爻]
負は小人の任。乗は君子の事。此爻は解在りて、陰柔は不中。下の上に居り、上九を興し應ず。此の小人、時を得て位を致す。其の任、勝らぬ者なり。衆心服せず。必ず寇する敵を招く。勉め正を爲すと雖も。亦た吝しむべきなり。故に、負ひて且つ乘ると云ふ。寇の至るを致す。貞すれば吝。蓋を解く者は君子なり。解き見る者は小人なり。解き見る者にして、解く者の位は處る。宜しく其の寇する兵を來侵すべし。君の側に清く欲すなり。小忠なれば細謹す、何ぞ貴き足かな。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
前の卦の水山蹇(
、天下の険難なる所の卦)が解けた所の卦である。長い大乱で農業が廃れ、人民は衰えてしまっている。西南は坤の卦で、地の象である。地に五穀を植立てて、以て人民を養う。天下が平らいだなら、進んで事を為す所の仕事は無い。漸次人民を養えば宜しい。若し大乱が平らいでいても、進んで往く所の事柄があるならば、速やかに往ってこれを治めるのが宜しい。
[彖傳]
険難に屈せずに踏み越えて外へ出ることで、険難を免れた。西南は坤の卦で、衆口衆口という象がある。大勢の人民を我が方へ撫で育てるようにしなければいけない。既に大難は解けているから、多く仕事をし過ぎず、程良い所に止(とど)まるのが宜しい。往くべき所があるなら、往けば必ず功が出て来る。
[象傳]
天地に於いては万物を生じ育(やしな)う時である。君子に於いては仁を行う時であるから、人を殺めるのは良くない。其所で過ちを赦し、罪人を宥(なだ)める。善い事を為す心で行った悪事を過ちと云い、それならば無罪になる。しかし意あって悪事を為したのは、赦すわけにはいかないので流刑などに処す。


《爻辭》
[四爻 優先]
九四は大臣で、六三に屈っ接いている。
而(なんじ)の母は親指の事で、九四を指す。上卦は震の卦で足の象である。
その下に屈っ接いている陰爻は足の指にあたり、小人の首である。
其所で親指を切り断って棄てよと云う事である。
即ち六三を取り除くのが宜しい。
初六は六三の朋である。
この同類の者が来たならば、道徳を以て悪を悛(あらた)める様にするのが宜しい。
[象傳]
九四は六三の小人に取り付かれて、是を引き挙げたが宜しくない。
大臣の位に見合った者ではない。
[三爻]

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