11/16(火) ䷐ 澤雷隨(たくらいずゐ)→䷧ 雷水解(らいすいかい)


11/16(火)
澤雷隨(たくらいずゐ)→ 雷水解(らいすいかい)


【運勢】
盲目的でないか、考えが偏っていないか、冷静に自らを客観視すると良い。
ただ立ち止まり悩むのでは無く、先ずは力強く行動する事が大切である。
言行一致を心がければ、何事も上手く行くだろう。


【結果】

本卦:澤雷隨(たくらいずゐ)
之卦:雷水解(らいすいかい)
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 老陽][四爻 少陽]
[三爻 少陰][二爻 老陰][初爻 老陽]
《爻辭》
[五爻][二爻][初爻]


【原文】
《本卦:
澤雷隨》
隨(ずゐ)は元(おほ)いに亨(とほ)る。
貞(てい)によろし。咎めなし。彖(たん)に曰(い)はく、隨は剛に來たりて柔に下る。動いて說󠄁(よろこ)ぶは隨(ずゐ)。元(おほ)いに亨(とほ)り、貞。咎めなし。しかして天下時に隨(したが)ふ。時に隨(したが)ふの義、大なるかな。象に曰はく、澤中に雷あるは隨。君子以て晦(みそか)に嚮(むか)ひて入りて宴息(えんそく)す。


《之卦:
雷水解》
解は西南によろし。往くところなし。それ來たり復すれば吉。往くところあれば、夙(つと)にして吉。彖(たん)に曰(い)はく、解は險(けん)以て動く。動いて險より免(まぬが)るるは解。「解は西南によろし」とは、往(い)きて衆を得るなり。「それ來たり復して吉」とは、乃(すなは)ち中を得るなり。「往くところ有れば夙にして吉」とは、往きて功あるなり。天地解(ひら)けて雷雨作(おこ)り、雷雨作りて百果艸木(ひゃくかそうもく)皆甲拆(こうたく)す。解の時大なるかな。象に曰はく、雷雨作るは解。君子以て過ちを赦(ゆる)し、罪を宥(ゆる)す。


【解釋】
《本卦:
澤雷隨》
〔王弼、通解の解釋〕
隨はしたがうの意󠄃味である。
内卦は震で動き、外卦は兌であり、よろこぶの意󠄃である。
君主が行動するとき、人々はよく協力してくれ、思い通りにできる。
人々は時機にしたがい行動する。


〔根本通明の解釋〕
随は後ろに随って行く義である。
同じ「したがう」でも、従の字は左に付いても右に付いても従うだが、随の字は後ろに附いて行くという義である。
初九はニに随う。
二は三に随う。
三は四に随い、四は五に随い、五は六に随う。
先の方に随うという象があるが、何でも随へば良いわけではない。
仁義礼智に外れないようにすれば咎が無い。
[彖傳]
初九の陽爻が二・三爻目に随っているので、剛柔に随う。
下卦の震は雷なので動く。
動いた先の兌が說ぶ。
随うには正しき所をもってすれば、必ず大いに亨る。
二・三・四爻目の艮は時の象がある。
時は重要で、必ず随わなければならない。
[象傳]
兌は秋、雷は春である。
春に雷が出で、秋に沢中に潜む。
これは時に随うの義である。
君子は晦に嚮(むか)う。
晦は日の暮れる所である。


《之卦:
雷水解》
〔王弼の解釋〕
西南は衆である。難を解決し、危険を整える。利を衆に施す。また東北に困まらない。故に東北に利がないとは言わないのである。まだ、困難を解決するによくない。安に処する迷う。解とは困難を解決し、厄を除くことである。中を失わない。難があっても行けば、迅速であれば吉。難が無ければよく中に復す。難があれば厄を除く。


〔東涯の解釋〕
解は解散の意󠄃である。危険に居てよく動けば、険難を回避できる。卦は変じて蹇となる。二爻が蹇の外卦に行き、五爻が西南坤の方に行く。坤には地の象がある。險の中でよく動ける才でよく進み、よく止まる。どこでも通用する。君子は陰陽を和し、過失であれば赦して問わず、罪悪があれば、寛大にこれを宥す。仁政の至りである。解の道である。


〔根本通明の解釋〕
前の卦の水山蹇(
、天下の険難なる所の卦)が解けた所の卦である。
長い大乱で農業が廃れ、人民は衰えてしまっている。
西南は坤の卦で、地の象である。
地に五穀を植立てて、以て人民を養う。
天下が平らいだなら、進んで事を為す所の仕事は無い。
漸次人民を養えば宜しい。
若し大乱が平らいでいても、進んで往く所の事柄があるならば、速やかに往ってこれを治めるのが宜しい。
[彖傳]
険難に屈せずに踏み越えて外へ出ることで、険難を免れた。
西南は坤の卦で、衆口衆口という象がある。
大勢の人民を我が方へ撫で育てるようにしなければいけない。
既に大難は解けているから、多く仕事をし過ぎず、程良い所に止(とど)まるのが宜しい。
往くべき所があるなら、往けば必ず功が出て来る。
[象傳]
天地に於いては万物を生じ育(やしな)う時である。
君子に於いては仁を行う時であるから、人を殺めるのは良くない。
其所で過ちを赦し、罪人を宥(なだ)める。
善い事を為す心で行った悪事を過ちと云い、それならば無罪になる。
しかし意あって悪事を為したのは、赦すわけにはいかないので流刑などに処す。

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