12/28(火) ䷻ 水澤節󠄄(すいたくせつ) 上爻三爻
【運勢】
世の中は複雑で一貫性を求める事は難しい。
複雑な状況に対して偏見を持たず、冷静に俯瞰して見る事が大切である。
厳しく当たるのでは無く、正しい姿勢を示す事で周りを感化出来れば、何事も上手く行くだろう。
【結果】 ䷻◎上⚪︎三
水澤節󠄄(すいたくせつ) 上爻三爻
《卦辭》
[上爻 老陰][五爻 少陽][四爻 少陰]
[三爻 老陰][二爻 少陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[上爻 優先][三爻]
【原文】
《卦辭》
節󠄄は亨(とほ)る。苦節貞(てい)すべからず。彖(たん)に曰はく、節󠄄は亨(とほ)る。剛柔(ごうじゅう)分かれて、剛中を得る。「苦節は貞すべからず」とは、その道窮(きは)まるなり。よろこびて以て險(けん)を行き、位にあたりて以て節󠄄(せつ)す。中正にして以て通ず。天地節󠄄して四時成り、節󠄄して以て度を制すれば財を傷(そこな)はず、民を害せず。象に曰はく、澤上に水あるは節󠄄。君子以て數度(すうど)を制し、德行を議(ぎ)す。
《爻辭》
[上爻 優先]
上六。苦節す。貞なれば凶。悔い滅ぶ。象に曰はく、苦節、貞なれば凶とは、その道窮まるなり。
[三爻]
六三。節若せざれば則ち嗟若す。咎なし。
象に曰く、節せざるの嗟は、又た誰をか咎めんなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
坎は陽で兌は陰である。陽が上で陰が下である。剛柔が分かれている。剛柔が分かれて乱れない。剛が中を得て制となる。主節󠄄の義である。節󠄄で最大は剛柔が分かれている時である。節󠄄で苦を過ぎれば堪えられない。それでは正に復せない。喜んで險を冒さず、中を過ぎて節󠄄となれば道󠄃が窮まる。
《爻辭》
[上爻 優先]
上爻は苦節が行き過ぎている。苦節に固執してはいけない。しかし、極限まで行ったので、この苦節に堪えたなら、道が開けるだろう。
[三爻]
若は辭なり。陰を以て陽に處り、柔を以て剛に乘る。節に違ふの道なり。以て哀しみ嗟くに至る。自己の致す所にして、怨咎する所なし。故に咎なしと曰ふなり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
節󠄄は分かれて度がある。竹の節のことである。陰陽が均等である。二爻と五爻が剛中である。節󠄄があれば通り、及ばないという弊害がない。上爻は陰柔で正を得て窮まれば、節󠄄を過ぎて窮まる。君子の道は中に適うを貴しとする。人は剛で折れず、柔で撓まなければよろしい。又偏ることがない。うまく行く。及ばないことを恐れるのでなく、行き過ぎることに注意すべきである。
《爻辭》
[上爻 優先]
[三爻]
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
節は竹の節に由来する。中が空洞で通っているが、所々に節があり止まって堅く動かない。上卦は坎で水が流れて通じるが、下卦は兌で水が止まり、節の象がある。総ての事は竹の節の様に分限がある。天地の間にも、君と臣の間にも、一家の中にも各々身分に応じて為す所がある。しかし己の分を守るということも、度を越せば苦節となる。孟子に陳仲子という人物がおり、節義を守ることを徹底する余り、無道の君から受ける禄を穢れると言って嫌悪する。しかしそれでは生きていくことは出来ない。我が身を苦しめ無理をしてまで節を守ろうとしてはいけない。
[彖傳]
下卦が陰=柔で、上卦が陽=剛である。上卦の主爻は五爻目で、下卦の主爻は三爻目である。剛と柔が上下に分かれ、陽爻は皆中を得ている。「苦節不可貞」は行う所の道が窮して行えなくなることである。陳仲子の様に窮することになる。
[象傳]
沢の上に水が流れる。沢は四方に堤防があって水を溜めている。これが節である。程好い所に止まっている。君子は節に則って政を行う。
《爻辭》
[上爻 優先]
[三爻]