2/11(金) ䷍ 火天大有(かてんたいゆう)→天山遯(てんざんとん)

2/11(金) 火天大有(かてんたいゆう)→天山遯(てんざんとん)


【運勢】
活発に活動するのが望ましい時。
気を引き締め、先を見据えた選択をすると良い。
考え無しに進めば、道を見失なってしまうだろう。
上手く行かない事には執着せず、見切りを付ける事が大切である。


【結果】

本卦:火天大有(かてんたいゆう)
之卦:天山遯(てんざんとん)
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 老陰][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 老陽][初爻 老陽]
《爻辭》
[五爻][二爻][初爻]


【原文】
《本卦:
火天大有》
大有は元(おほ)いに亨る。
彖に曰はく、大有は柔尊󠄄意位を得て、大中にして上下之に應ず。大有といふ。その徳剛健にして、文明。天に應じて、時に行く。是を以て元いに亨る。


《之卦:
天山遯》
遯は亨る。小しく貞に利し。彖に曰く、遯は亨るとは、遯れて亨るなり。剛位に當りて應ず、時と與に行くなり。小しく貞に利しとは、浸して長ずるなり。遯の時義大なるや。象に曰く、天の下に山有るは遯なり。君子以て小人を遠ざけ、惡うせずして嚴にす。


【解釋】
《本卦:
火天大有》
〔王弼の解釋〕
大いに通らない。
どういう理由で大有を得られよう。
大有ならば必ず大吉である。
五爻は尊󠄄位に柔でいる。
中に居るのは大である。
陰が一つしかない。
上下応じている。
德が天に應ずれば、行くに時を失わない。
剛健は滞らない。
文明犯さず。
天に応じれば大。
時行きて違わない。
だから大いに通る。
大有は包容の象である。
だから勧善懲悪が美しいのである。
天德を順奉し。
ものの命を休す。


〔東涯の解釋〕
大有はそのあるところが大。
五爻は柔中尊󠄄位にいる。
上下の五つの陽がこれに応じている。
盛大である。
大とは陽のことで陽が沢山ある。
五爻が二爻と応じている。
これは智勇兼備である。
五爻に澤山の賢人が集まり、天命も之を助ける。
勝道󠄃というべきである。


〔根本通明の解釋〕
この卦は、大なる物多しと云うのは、天下皆賢人と云う義である。
賢人が多ければ、何事も亨らないことが無い。
「有」の字は富むという義、また多いという義にもなる。
『詩経』の魚麗篇に「旨且有(うまくして、かつ、おおし)」とあり、多いという義である。
「大有」は、「大いにある」と読んでは駄目で、「大なる物が多い」という義である。
大なる物は五爻目以外の陽爻で、大人・君子・賢人のことである。
しかしその様な人才は容易に得難く、盛んなる世であった堯舜の時で臣五人、周の国で十人しかなかった。
[彖傳]
賢人が多く朝廷に出で来、君は能く賢人の言を用いる。
上に居る賢人も、下に居る賢人も、皆君に応じて来る。
大中は、上卦が元は乾だったのが、真ん中に陰爻が出来たことを云う。
この卦を一人の天子の徳で言えば、剛健であり、時に従って能く行う。
[象傳]
火気が地の底から十分に上に昇って居り、万物が盛んになる所である。
下卦は乾の卦であるから十分に充ちている。
天下は至って富んでおり、人民は生活に不足が無い。
しかし三、四、五爻目には、兌の卦があり、楽しみに流れる傾向がある。
其処で、盛んな時には悪い者を遏(とど)め、善を掲げる。
何時の世でも、名君の時でも、悪人を無くすのは難しい。
この卦では、九四が悪人である。
この大臣は、君に諂う所を以て立身した人で、表面上は君子のようで君子では無い。


《之卦:
天山遯》
〔王弼、通解の解釋〕
遯の義爲るや、遯るれば乃ち通ずるなり。五を謂ふなり。剛位に當りて應ず。亢るを否ぐに非ざるなり。遯れて亢るを否がず。よく時と與に行ふ者なり。陰道浸して長ぜんと欲す。正道もまた未だ全く滅びず。故に小しく貞に利しなり。天の下に山有り、陰長ずるの象なり。

コメントを残す