5/25日 ☶☴ 山風蠱 二爻

蠱は元いに亨る。大川を渉るに利ろし。
甲に先だつこと三日。甲に後るるに三日。彖に曰はく、蠱は剛上りて、柔は下りる。九二。母の蠱を幹す。貞にすべからず。象に曰はく、母の蠱を幹すとは、中道を得るなり。

蠱は腐敗の意󠄃味であり、腐敗を正すことが求められている。

そのためには大胆なことをしなければならない。

5月31日が甲の日であり、この日を挟む前後3日が重要である。

この間に大改革をすれば、事はうまく行き、その後に腐敗は自然と解消するであろう。

そうすれば一陽来復、また好転し始める。

二爻の意󠄃味は、五爻の母親の腐敗に二爻の子供が対処するという状況である。

ただし、子供は強く働きかけるべきではない。

母子の仲が悪くなるだけで、解決にはつながらない。

中道を大切にしなければならない。

改革を始める時、その体制の否定を公にするべきではない。

正道を歩んでいるものは、相手を否定せずとも受け入れられるだろう。

5/26日 ☳☴ 雷風恒 三爻

恒は亨る。咎めなし。貞に利ろし。往く攸あるに利ろし。彖(たん)に曰はく。恒は久なり。剛上りて柔下る。雷風相ひ與す。巽にして動き、剛柔皆應ず。恒。恒は亨る。咎めなし。

貞によろしとは、その道に久しきなり。

天地の道󠄃は恒久にしてやまず。

往くところあるによろしとは、終れば則ち始まり有るなり。

日月は天を得てよく久しく照らす。

四時は変化して、よく久しく成󠄃る。

聖人はその道を久しくして天下化成す。

その恒とするところをみて、天地萬物の情󠄃見るべし。

九三。その徳を恒にせず。

或いはこれが羞を承く。

貞なれども吝なり。

恒は変わらないこと、久しいこと。

何事も長く続けることで、邪悪に誘われて横道に逸れることもなく、変化しつつも変わらないことが大切である。

太陽や月、四季が恒久的に維持されることから、天地万物が生育する意󠄃味を知る。

三爻は有力者に従って利を得ようとするばかりで、恒の徳を守らず、節操がない。

こういう人は根本から心を改めなければならない。

そうしないと恥をかくことになる。

事なかれ主義は、大切な処世術の一つだ。

しかし、これでは八方美人になり、信頼は得られない。

信頼を得る為には、芯を持った発言や行動が重要になる。

一度決めた道は貫き通す、そういった強い意志が必要である。