5/28日 ☷☱ 地澤臨 五爻

臨は元(おほ)いに亨(とほ)る。八月󠄃に至りて凶有り。彖に曰はく、臨は剛浸して長ず。說󠄁(よろこ)びて順。剛中にして應ず。大いに亨りて以て正し。天の道󠄃なり。八月に至りて凶有りとは、消すること久しからず。六五。知臨す。大君の宜。吉。象に曰はく、大君の宜とは、中を行ふの謂ひなり。

臨は下を見下ろすこと、臨むことである。

下から陽が二つ目まできており、たいへん勢いがある。

また、上から下を見下ろす余裕がある。

今はとても運気が良い。

しかし、八か月後には悪いことが起きるので、そのための備えを忘れてはならない。

五爻は君位の爻である。

よく世の中の事情を知り、賢者が誰かを把握し、登用しながら統治することは、君子のあるべき姿である。

それはとてもよいことで、国は自ずと良く治まる。

良い考えを思い付いた時、それを最善だと思ってはいけない。

自分の意見のみでは無く、周りの人達が考えた意見も広く纏めて挙げる事で、初めて最善であると言える。

5/27日 ☱☵ 澤水困 五爻

困は亨る。貞なり。大人は吉にして咎なし。言有り。信ぜられず。彖に曰はく、困は剛揜(おほ)はるるなり。險以て說󠄁(よろこ)ぶ。困みてその亨るところを失はず。それただ君子のみか。貞なり。大人は吉。剛中を以てなり。言有り。信ぜられずとは、口を尚べば乃ち窮まるなり。九五。劓られ、刖られ。赤紱に困しむ。乃ち徐にして說󠄁び有り。用て祭祀するに利ろし。

困は苦しむことである。

しかし、最後は苦しいながらも屈することなく困難から脱出できるだろう。

正しく生きるということは元々困難なものである。

それでも正しいことを続けていかなければならない。

徳のない人にはできないことである。

口だけ立派なことを言っているだけでは駄目である。

行動が伴わないと信用されない。

五爻は為政者の爻である。

鼻を切られ、足を切られる困難な状況である。

そこで赤紱という礼服を着て賢者を待つがまだ来てくれない。

しかし急がずゆっくりとしていれば、志を遂げることができ、喜びも訪れる。

必ず賢者が来てくれて、共に祭祀を行うことで、福を得よう。

物事に行き詰まりを感じる時、その困難の原因を排斥する。

しかし、そうして解決しようとすれば、協力は得られず、かえって阻まれるだろう。

けれど心配は要らない、真に進むべき道(徳のある道)は外の者に止める事が出来ない。