姤は女壮なり。女を取るに用ゐることなかれ。彖に曰はく、姤は遇なり。柔剛に遇ふなり。女を取るにもちゐる勿れ。與に長かるべからず。天地相ひ遇(あ)ひて、品物咸(ことごと)く章なり。剛中正に遇ひて、天下大いに行はる。姤の時義大なるかな。象に曰はく、天の下に風有るは姤。后以て命を施して四方につぐ。九二。包むに魚あり。咎めなし。賓によろしからず。象に曰はく、包むに魚有りとは、義賓(ひん)に及ばざるなり。
姤は遇ふことである。
乾䷀がようやく初爻から陰爻に成り始めたところであり、陰がはじめて陽にあう時である。
女壮とは、とても増長した女性のことで、陽ばかりのところに一人入っていく度胸のある陰である。
ここまで强い女性を妻にするのは要注意である。
また、このような臣下(陰)も登用すべきでない。
この卦は陰陽の気が交わるはじめである。
二爻は初爻の陰爻に一番近いところにある。
陰爻は袋や風呂敷に包んでおくのが良く、討伐しようとしてはならない。
この包んだ陰爻は魚にたとえられる。
客人が来た時にその魚を出してはならない。
なぜならその魚には毒があるかもしれないからである。
包んだままにしておくのがよい。
自分の興味を惹く物事がある。
そう言った時、其れを得ようと考えるのではなく、一度考え直した方が良い。
思いがけぬ所に、問題が存在する。