訟は孚有り。窒がる。惕れて中すれば吉。終はれば凶。大人を見るに利ろし。大川を渉るに利ろしからず。九二。訟を克くせず。歸りて逋る。其の邑人(むらびと)三百戸、眚(わざはひ)无(な)し。
訟は訴訟などの言い争いを表す。
いくら言い分があろうとも、不利に働き、最後は凶となる。
有徳者に仲介してもらい、あまり大事にすべきでない。
二爻は、言い争いを途中でやめるが、それが結果的に良いとする。
小さな集団でのことあるから、そこまで揉め事を引きずろうとはしないのである。
自分の正しいと思う事が、必ずしも皆に認めてもらえるとは限らない。
相手に伝わらない、理解してもらえない時は対立をして事を荒立てるのではなく、相手の意見を聞く度量が大切である。