6/15(水) ䷷ 火山旅(かざんりょ) 五爻四爻

6/15(水) 火山旅(かざんりょ) 五爻四爻


【運勢】
先行きが見通せず、不安を感じる時。
楽な道に逃げず、苦難の中でも努力を続ける事が大切である。
初めは上手く行かない事も、最後には報われる。孤立を良しとせず、謙虚に人と接し信頼関係を築く事が大切である。


【結果】
䷷◎五⚪︎四
火山旅(かざんりょ) 五爻四爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 老陰][四爻 老陽]
[三爻 少陽][二爻 少陰][初爻 少陰]
《爻辭》
[五爻 優先][四爻]


【原文】
《卦辭》
旅は小(すこ)し亨(とほ)る。旅、貞なれば吉。
彖に曰く、旅は小し亨る。柔、中を外に得て、剛に順ふ。止まりて明󠄃に麗(つ)く。是を以て小し亨る。旅、貞なれば吉なり。旅の時義、大なるかな。
象に曰く、山上に火有るは旅。君子以て明󠄃に慎みて、刑を用ゐて、獄を留めず。


《爻辭》
[五爻 優先]
六五。雉を射て一矢を亡ふ。終に以て譽命あり。
象に曰く、終に以て譽命ありとは、上に逮ぶなり。
[四爻]
九四。旅處に于てす。其の資斧を得。我が心快からず。
象に曰く、旅して處に于てすとは、未だ位を得ざるなり。其の資斧を得とは、心未だ快からざるなり。


【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
貞吉(ていきち)であることには達しておらず、ただ遠くに行くという状況に於いて貞吉なだけである。だから、特に重ねて「旅貞吉」とあるのである。物がその主を失うと散る。柔が剛に乘る。五爻は剛位に乘り、また外卦の中を得ている。陰は陽に従って、陽は尊󠄄位を得ていない。小し亨る。旅は大いに散る時で、物は元の場所󠄃を失う時である。


《爻辭》
[五爻 優先]
雉を射るに一矢を以てして、而も復た之を亡ふ。明らかに雉有りと雖も、終に得べからず。寄旅して進み、文明の中に處ると雖も、貴位に居りて、此の位終に有るべからざるなり。以て其れ能く禍福の萠すを知り、其の處に安んぜず。以て其の下に乘りて、上は上を承く。故に終に以て譽ありて命ぜ見るるなり。
[四爻]
斧は、荊棘を斫除して、以て其の舍を安んずる所以の者なり。上體の下に處ると雖も、物に先んぜず。然して尊位を得ずして、平坦の地を獲ず。處る所に于いて客し、其の次を得ず。而して其の資斧の地を得。故に其の心快からざるなり。


〔東涯の解釋〕
《卦辭》
旅は旅行である。五爻は陰で、順の徳がある。安全な場所で、命を待つ状況にないと言っても、柔順の徳がある。少しはうまく行くのである。旅で生き抜くには、ただ正しいだけでなく、智略も必要である。旅の時には、助けてくれる人も必要である。信用できない人に頼ってはならない。
《爻辭》
[五爻 優先][四爻]


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
この卦は諸侯でいえば国を失い、大夫でいえば家を失ったものにあたる。一つ前に
雷火豐があるが、これが転倒してしまったのである。贅沢が過ぎて、身を滅ぼしてしまったのである。その後、旅に出る。旅に出ると、威張っていてはどうしようもないので、身を小さくしておくのが良い。謙遜の態度を守って、正しくしていればうまく行くのである。
[彖傳]
この卦の五爻の陰爻は、元々は
雷火豐の時には、内卦にいた。それが外に出たので、旅をするというのである。旅に出たはいいが、陰であり独立自尊の気概がない。そこで、上爻と四爻に依存している。このようにただ縮こまっていてはいけない。旅は大変危険なものであるから、ちゃんとした助けが必要で、公明正大な人間についていくべきである。怪しい人間は避けた方が良い。
[象傳]
山は動かず、火は行き過ぎる。この二つが同居しているのが旅である。君子は刑罰を慎まねばならない。なぜなら、旅に出て、家を離れ、國を離れたものが罪を犯すことがある。それはその土地の法をよく知らないから、無意識に犯しがちである。君子は一人一人を大切にしなければならないので、旅人だからと言っていい加減に裁いてはならない。慎重に刑罰を行うべきである。
《爻辭》
[五爻 優先][四爻]

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