6/4(土) ䷷ 火山旅(かざんりょ) 二爻初爻

6/4(土) 火山旅(かざんりょ) 二爻初爻


【運勢】
意志の弱い者は大成しない。
苦難の中にあっても、努力を続ける事が大切である。
基礎が不安定なものは長く続かない。
目標を定めて、歩み始めると良い。
成功者に倣い謙虚に人と接し、信頼関係を築く事が大切である。


【結果】
䷷◎二⚪︎初
火山旅(かざんりょ) 二爻初爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 少陰][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 老陰]
《爻辭》
[二爻 優先][初爻]


【原文】
《卦辭》
旅は小(すこ)し亨(とほ)る。旅、貞なれば吉。
彖に曰く、旅は小し亨る。柔、中を外に得て、剛に順ふ。止まりて明󠄃に麗(つ)く。是を以て小し亨る。旅、貞なれば吉なり。旅の時義、大なるかな。
象に曰く、山上に火有るは旅。君子以て明󠄃に慎みて、刑を用ゐて、獄を留めず。


《爻辭》
[二爻 優先]
六二。旅、次󠄄に卽(つ)く。その資を懐き、童僕の貞を得たり。
象に曰く、童僕の貞を得たりとは、終ひに尤なきなり。
[初爻]
初六。旅瑣瑣。斯れ其の災を取る所なり。
象に曰く、旅瑣瑣とは、志窮りて災あるなり。


【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
貞吉(ていきち)であることには達しておらず、ただ遠くに行くという状況に於いて貞吉なだけである。だから、特に重ねて「旅貞吉」とあるのである。物がその主を失うと散る。柔が剛に乘る。五爻は剛位に乘り、また外卦の中を得ている。陰は陽に従って、陽は尊󠄄位を得ていない。小し亨る。旅は大いに散る時で、物は元の場所󠄃を失う時である。


《爻辭》
[二爻 優先]
次󠄄は旅先で安んずることである。二爻は位にあたっており、旅で必ず宿舎を得る。資金も懐にある。童僕の正しい者を得る。
[初爻]
最も下極に處り、寄旅して安んずる所を得ず。而して斯賎の役を爲し、災を致すを取る所なり。志窮まり且つ困しむ。


〔東涯の解釋〕
《卦辭》
旅は旅行である。五爻は陰で、順の徳がある。安全な場所で、命を待つ状況にないと言っても、柔順の徳がある。少しはうまく行くのである。旅で生き抜くには、ただ正しいだけでなく、智略も必要である。旅の時には、助けてくれる人も必要である。信用できない人に頼ってはならない。


《爻辭》
[二爻 優先]
旅の途中、柔順で中正である。必要な資金は懐にあり、さらに心が正しい童僕を得た。両方とも、道中大変ありがたいものである。道中最も安定ているといえる。
[初爻]


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
この卦は諸侯でいえば国を失い、大夫でいえば家を失ったものにあたる。一つ前に
雷火豐があるが、これが転倒してしまったのである。贅沢が過ぎて、身を滅ぼしてしまったのである。その後、旅に出る。旅に出ると、威張っていてはどうしようもないので、身を小さくしておくのが良い。謙遜の態度を守って、正しくしていればうまく行くのである。
[彖傳]
この卦の五爻の陰爻は、元々は
雷火豐の時には、内卦にいた。それが外に出たので、旅をするというのである。旅に出たはいいが、陰であり独立自尊の気概がない。そこで、上爻と四爻に依存している。このようにただ縮こまっていてはいけない。旅は大変危険なものであるから、ちゃんとした助けが必要で、公明正大な人間についていくべきである。怪しい人間は避けた方が良い。
[象傳]
山は動かず、火は行き過ぎる。この二つが同居しているのが旅である。君子は刑罰を慎まねばならない。なぜなら、旅に出て、家を離れ、國を離れたものが罪を犯すことがある。それはその土地の法をよく知らないから、無意識に犯しがちである。君子は一人一人を大切にしなければならないので、旅人だからと言っていい加減に裁いてはならない。慎重に刑罰を行うべきである。


《爻辭》
[二爻 優先]
二爻は旅の卦の中で一番安定している。次とは宿のことで、旅人が宿を得たということである。そればかりではなく、懐には資金があり、童僕もいる。童僕とは若い召使と年を取った召使である。二人とも忠誠心があり、旅の友としては最適である。お金をたくさん持っていても安心である。
[象傳]
童僕が良く尽くしてくれるので、憂えが無くなるのである。
[初爻]

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