7/19(月) ䷑ 山風蠱(さんぷうこ)⇒䷧ 雷水解(らいすいかい)

【運勢】
水回りを良くする。
今までの腐敗していた状態を解決する。中間で邪魔をするものがなくなる。
今の状態が悪いと思うなら、行動しなければならない。行動しなければ、取り返しのつかないことになる。
今、どうにか行動することを心がけるべし。


【原文】
〈山風蠱〉
蠱は元いに亨る。大川を渉るに利し。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日。
彖に曰はく、蠱は剛上りて柔は下る。巽にして止まるは蠱。蠱は元いに亨る。而して天下治まるなり。大川を渉るに利しとは、往きて事有るなり。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日とは、終はる時は則ち始め有り。天の行なり。
象に曰はく、山の下に風有るは蠱。君子以て民を振し、德を育(やしな)ふ。


〈雷水解〉
解は西南によろし。往くところなし。それ來たり復すれば吉。往くところあれば、夙(つと)にして吉。
彖(たん)に曰(い)はく、解は險(けん)以て動く。動いて險より免(まぬが)るるは解。「解は西南によろし」とは、往(い)きて衆を得るなり。「それ來たり復して吉」とは、乃(すなは)ち中を得るなり。「往くところ有れば夙にして吉」とは、往きて功あるなり。天地解(ひら)けて雷雨作(おこ)り、雷雨作りて百果艸木(ひゃくかそうもく)皆甲拆(こうたく)す。解の時大なるかな。
象に曰はく、雷雨作るは解。君子以て過ちを赦(ゆる)し、罪を宥(ゆる)す。


【解釋】
〈山風蠱〉
〔王弼の解釈〕
下の剛は制を断じ、上の柔は令を施すべし。旣に巽また止まり、競争しない。事有りて競争の煩いがない。だから為すことがある。為すことがあれば大いにうまく行く。天下を治める。蠱は事有りて、能力のあるものを待つ時である。物は喜び従う。德を進めて業を修めればうまく行く。甲とは創制の令である。古いものを以てしてはならない。甲に先立つこと三日、甲に後れること三日、治めさせて後、誅するのである。事によって令を述べる。終われば始まる。天の運行は四季のようである。


〔伊藤東涯の解釋〕
蠱は壊、腐敗のことである。この卦は變じて隨となる。隨の初爻が上って上爻となり、隨の上爻が下って初爻となる。だから、剛が上って柔が下るというのである。強者が弱者をしのぎ、衆寡敵せず、終に蠱壊を招く。内は巽順であり、よく物を止める。天に十日有り。甲に始まり癸で終わる。
甲は事の始めである。甲に先んじるとは辛壬癸であり、統治が極まり乱れる。前󠄃の事が終わろうとする。腐敗を致す道である。甲に後れるとは乙丙丁である。乱が極まり治まるころである。腐敗を治める道である。治乱盛衰何度も反復するものであり、日が昇り暮れ、月󠄃が満ち欠け、寒暑が往来するようなものである。上下がうまく意思疎通しないと腐敗するので、巽順の道がこれを防がねばならない。そうすればうまく行くのである。


〈雷水解〉
〔王弼の解釋〕
西南は衆である。難を解決し、危険を整える。利を衆に施す。また東北に困まらない。故に東北に利がないとは言わないのである。まだ、困難を解決するによくない。安に処する迷う。解とは困難を解決し、厄を除くことである。中を失わない。難があっても行けば、迅速であれば吉。難が無ければよく中に復す。難があれば厄を除く。


〔伊藤東涯の解釋〕
解は解散の意󠄃である。危険に居てよく動けば、険難を回避できる。卦は変じて蹇となる。二爻が蹇の外卦に行き、五爻が西南坤の方に行く。坤には地の象がある。險の中でよく動ける才でよく進み、よく止まる。どこでも通用する。君子は陰陽を和し、過失であれば赦して問わず、罪悪があれば、寛大にこれを宥す。仁政の至りである。解の道である。

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