7/19 (日) ䷤ 風火家人(ふうかかじん) 四爻


【運勢】

時世に心を悩ませるよりも、家族の為に生きると良い。

隠し事をせず、話し合いをする事で、家族の絆を強固に出来る。

これは、家族に諸々の好機が訪れる事だけで無く、世の中の安泰にも繋がるだろう。

【原文】

《卦辭》

家人は女の貞によろし。彖に曰はく、家人女位を内に正し、男位を外に正(ただ)す。男女正しきは天地の大義なり。家人に嚴君(げんくん)有りとは、父母の謂(い)ひなり。父は父たり。子は子たり。兄は兄たり。弟は弟なり。夫は夫なり。婦は婦なり。而して家道󠄃正し。家を正しくして、天下定まる。象に曰はく、風火より出づるは家人。君子以て言物有りて行恒あり。

《爻辭》

六四。家を富す。大吉。

象に曰はく、「家を富す。大吉。」とは、順にして位に在るなり。

【解釋】

〔王弼、伊藤東涯の解釋〕

《卦辭》

家人の爻は家族それぞれが一家を治める道について説く。

家の外の他人のことは分からない。

家人は夫人のことである。

☲は中女を表す。☴は長女を表す。

四爻が主爻である。主に女性について説かれている。

家をそれぞれがうまく治めることで天下も治まるのである。家庭円満の象である。

《爻辭》

富を治めて柔順で位に居る。

だから大吉である。

陰で上の五爻の陽爻と比の関係にある。

よく家の中を治め、富み榮える。

〔根本通明の解釋〕

《卦辭》

家人は家族全員のことであるが、この卦は上が長女下が中女であるから、女ばかりである。

家の中がいざこざなく、よく治まるためには女がしっかりしなければならない。

この卦の女性は全員和合しており、家はよく治まっている。

国家に当てはめると、五爻が天子、二爻が皇后である。

兩方中である。

皇后の助力により、宮中はよく治まり、朝󠄃廷が治まり、天下が治まるのである。

[彖傳]

五爻が天子で二爻が皇后であり、陰陽正しい位置にある。

これはすべての家に言えることで、嚴君というのは、立派な父親と母親を指す。

子供は母親に甘えがちであるが、母親が甘やかすと子供に良くないので、厳しさが求められる。

家族それぞれが自分の為すべきことをして家はよく治まる。

婦と妻と二つの字がある。

双方婚礼を平等にするときに妻といい、旣に嫁入りしてからは婦という。

中男と兄にも嫁がある。

一つの家に三つの夫婦が揃っている。

[象傳]

この卦の場合、☴は木、☲は火である。

物を煮たり焼いたりするのは竈である。

竈をよく治めることが家を治める時の第一である。

家族は秘め事をしてはいけない。

《爻辭》

四爻は陰で陰の位に居り、長女の主爻である。

天子の妃となるので、家を富ます。

貯蓄が得意である。

[象傳]

良く家が締まっている。

婦人が立派なので家が富み栄える。

大吉。

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