7/23(土) ䷣ 地火明󠄃夷(ちかめいい) 三爻二爻
【運勢】
周りと協調し、己の役割を全うするのに良い時。
問題を一人で解決する事は難しい。
急いては事を仕損ずる。今は焦らず地道に力を蓄え、機会を待つと良い。
辛い時も、変わらず正しさを守り続ける事が大切である。
【結果】䷣◎三⚪︎二
地火明󠄃夷(ちかめいい) 三爻二爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陰][四爻 少陰]
[三爻 老陽][二爻 老陰][初爻 少陽]
《爻辭》
[三爻 優先][二爻]
【原文】
《卦辭》
明󠄃夷は艱貞によろし。
彖に曰く、明󠄃、地中に入るは明󠄃夷。内文明にして外柔順。以て大難を蒙る。文王これを以てす。「艱貞によろし」とは、その明󠄃を晦すなり。内艱にして能くその志を正す。箕子之を以てす。
象に曰く、明󠄃地中に入るは明󠄃夷なり。君子以て衆に莅(のぞ)みて晦を用ゐて明󠄃なり。
《爻辭》
[三爻 優先]
九三。南狩に明夷る、其の大首を得たり。疾く貞にすべからず。
象に曰く、南狩の志は、乃ち大に得るなり。
[二爻]
六二。明夷る。左股に夷つく。用ひて拯ふ馬壯なり、吉。
象に曰く、六二の吉は、順にして以て則あるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
衆に莅むは顯明にして、百姓を蔽ひ僞る者なり。故に蒙を以て正を養ひ、明夷を以て衆に莅む。明を内に藏めれば、乃ち明を得るなり。明を外に顯かにすれば、乃ち辟くる所なり。
《爻辭》
[三爻 優先]
下體の上に處り、文明の極に居り。上は晦き爲るに至り、地に入るの物なり。故に其の明を夷り、以て南狩するを獲、大首を得るなり。南狩とは、其の明を發するなり。旣に其の主を誅し、將に其の民を正さんとす。民の迷ひなり。其の日固より已に久しきなり。化するに宜しく漸なるを以てすべし。正を速やかにすべからず。故に疾く貞にすべからずと曰ふ。
闇主を去るなり。
[二爻]
左股を夷るとは、行きて壯んなること能はざるを示すなり。柔を以て中に居り、用て其の明を夷る。進みて類に殊ならず、退きて難に近からず。疑ひ憚ら見ず、順ひて以て則あるなり。故に用ひて馬を拯ふべきにして、壯んにして吉なり。其の翼を垂れず、然る後に乃ち免るるなり。
二爻は左の股を傷つけたとある。これはまだ軽傷であり、幸い馬は元気なので、困難を克服できるとする。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
明󠄃夷は目をくらますことである。心の中では聡明で大きな徳を有しているが、外面は柔順である人、例えば文王のような人である。箕子は紂の親戚で國内にいたが、難󠄄に会い、内に志を正した。
《爻辭》
[三爻 優先]
南の方に狩りに行き、大物を得た。あまり急いでは失敗する。
[二爻]
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
明らかなるものが傷ついて夷(や)ぶる。内卦の離は明らかなるもので、外卦の坤は欲である。前の卦の火地晋の明徳が欲のために夷ぶれ亡びようとする所の卦である。
[彖傳]
明らかなるものは地の底に這入って悉く失われる。明徳を身に懐いていながら、その明徳を外に現さずに巽順にして能く仕えている。その結果、柔順なる聖人は大難を蒙る。ちょうど文王と殷の紂王の無道なる時に該当する。
[象傳]
明らかなるものが地の中に這って真っ暗に為った所が明夷である。君子は万民の上に立って晦を用いる。天子は余り世間の事を細かい所まで見るようではいけない。
《爻辭》
[三爻 優先]
九三は離の卦の最後である。離は南の象とともに、火で物を害する所があるから兵の象がある。つまり南において狩りして大首を得るとは、ちょうど殷の紂王を伐ったことにあたる。しかし是は堪えに堪え、抑えに抑えても、止めることが出来ないために已むを得ず撃ったのである。
[象傳]
南狩の志とは、多いに人民を得たことである。
[二爻]