8/15(日) ䷛ 澤風大過󠄃(たくふうたいか) 変爻無し

【運勢】
内に陽が集まる一方、上下の勢いは無く歯止めが効かない。
精力的に進めようという気持ちとは裏腹に、現実には土台が不安定となる。
賢人の助言を受け土台を固める。
そうして歪な関係の修復に努めると良い。


【結果】

澤風大過󠄃(たくふうたいか) 変爻無し
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陽][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 少陽][初爻 少陰]
《爻辭》
[変爻無し]


【原文】
《卦辭》
大過は棟(むね)撓(たわ)む。往くところ有るによろし。亨(とほ)る。
彖に曰はく、大過は大なるものは過󠄃ぐるなり。棟撓むとは、本末弱ければなり。剛すぎて中。巽にして說󠄁(よろこ)びて行く。往くところ有るによろし。乃(すなは)ち亨る。大過の時、大なるかな。
象に曰はく、澤木を滅するは大過。君子以て獨立して懼れず。世をのがれて悶(うれ)ふることなし。


【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
大なるものはよく過ぎることが出來るものである。初爻が本であり、上爻が末である。初爻は陰に居て過ぎるのである。二爻は中。弱󠄃の極みであり、衰を興す。それでも中を失わない。巽順で喜び行く。だから難󠄄を逃れる。君子は為すことがある時である。大過は普通では及ぶところではない。


〔伊藤東涯の解釋〕
《卦辭》
陽大であり、陰は小である。大過は大なる者が過󠄃ぎる。四つの陽が中心に集まって、二つの陰が外に居る。陽が過剰に盛んになる。棟の中心が太く、端が細く弱くなっている。二爻と五爻が陽剛の才があり、中に居る。巽順であり、喜びゆく。うまくいく。憂虞(ゆうぐ)の時にあれば、陽剛の才が必要である。或いは厳しすぎ、失うこともある。棟が撓む時に当たり、剛にして中に居る。人心が服すのを嫌うと、行きて利なし。


〔根本通明の解釋〕
《卦辞》
上下の陰爻の間に陽爻が四つ連なっており、剛の方が多いため大に過ぎる。
下卦の巽は五行では陰木である。
堅く丈夫な陽木に対して、陰木は柔らかで弱い。
棟ばかり多くても、受ける方の木が弱ければ、棟も撓んで来る。
また兌の卦は水である。
上の水が下に流れて来て、天下の人は皆水中に居るが如くに苦しむ。
此れを救わなければいけない。
進んで往けば志を遂げられる。
[彖伝]
君や役人が大なる事を好んで贅沢が過ぎて居り、其れを受ける方の人民が弱って居る。
陽爻が多く剛が過ぎるが、二爻目も五爻目も中を得て居り、丁度世の中を治めるのに宜しき所がある。
上卦の兌は悦びの象があり、和して人と共に行う。
其処で人の助ける所があり、往く所あって宜しきを得る。
上下共に奢り盛大なる方に過ぎる世であるから、遂に人民は奢りのために倒れるようになる。
此の時に志あるものは大いに為すべき所がある。
[象伝]
楊(やなぎ)が水中に潜って居る。
楊は陰木で水を好むが、過ぎれば害を為す。
上下の陰爻に陽爻が包まれている。
陰爻に挟まれた内側の陽爻を一つと見れば、坎(
)の卦の似体である。
坎の卦は小人であり、洪水の如き世の中である。
しかし君子は我れ一人独立し懼れることは無い。
世を遯れても非望を抱かない。

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