8/20(土) ䷈ 風天小畜(ふうてんしょうちく) 五爻
【運勢】
協力して土台を築くのに良い時。
心に余裕無くして複雑な問題は解決出来ない。
冷静さを保つ事で最良の結果が得られる。
正道を守る事は大切だが、結果として不和を生む様ではいけない。寛容な心を持つと良い。
【結果】䷈◎五
風天小畜(ふうてんしょうちく) 五爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 老陽][四爻 少陰]
[三爻 少陽][二爻 少陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[五爻]
【原文】
《卦辭》
小畜は亨る。密雲雨ふらず。我が西郊よりす。
彖に曰く、小畜は柔、位を得て、上下之に應ずるを小畜といふ。健にして巽。剛中にして志行はる。乃(すなは)ち亨(とほ)る。密雲雨ふらずとは、往くを尚ぶなり。我、西郊よりすとは、施、行はれざるなり。
象に曰く、風天上を行くは小畜。君子以て文德を懿(よ)くす。
《爻辭》
九五。孚有り攣如たり。富むに其の鄰を以てす。
象に曰く、孚有り攣如たりとは、獨り富まざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
大を養い、健をとどめることが出来ない。強い志があれば、うまく行く。四爻が主爻である。二陰四爻は陰に陰でおり、初爻と応じている。三爻は乗り越えることが出来ない。小畜の勢いは密雲を作るに足る。しかし雨を降らすには至らない。陽の上の陰が薄く、今初爻の復道󠄃を抑えることが出来ない。下の方は往くを尊び、上爻だけが三爻の路を固めることが出来る。もし四爻五爻も上爻のように善畜であったなら、よく雨をふらせる。旣に設けられているが、行われない状態である。彖傳は卦全体を言い、象傳は四爻に特化して説明する。
《爻辭》
五爻は尊󠄄位にいて二爻を疑っていない。二爻が来ても拒まない。陽で陽に居る。盛んであり、実がある。専ら固まらない。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
畜はとどめる、制止の意󠄃である。一陰が四爻に在り、五爻はこれに従っている。陽は大であり、陰は小である。二爻五爻は剛であり、中を得る。君子が君を得ることを表すので、うまく行くという。二三四爻に☱澤がある。岐周󠄃より西で陰陽が交わり雨を降らそうとするが、陽気がまだ盛んであり、まだ降らない。剛のものが害をなせば柔のものが救う。陽が陰をとどめることが出来ていない。文德は礼樂教化をいう。
《爻辭》
五爻は相従う。鄰とは四爻をさす。陽が中を得ている。四つある陽爻を信じて、引き連れあう。同類が力を合わせ、陽が回復することを望む。邪は正に勝てないこと久しく、勢いなく人従わない。友なく、ことは成就しない。五爻は旣に尊く、友が多い。誠の心を以て仲間を大切にする。
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
畜は育成するの意󠄃味である。育ててよいものにしていくことである。小は陰、大は陽である。又止めるの意󠄃味がある。君が悪い方に行くのをとどめ、良い方に導くことである。小は臣であり、君に対するものである。君を諫めるのは難しい。君を徹底して批判するのは正しくない。至誠を以て諫めるのが良い。密雲というのは細かな雲が集まって大きくなることを言う。それは二三四爻の☱澤をさす。雲は陰である。陰が集まっているが陽が作用しないと雨は降らない。上卦の風☴が雲を吹き払ってしまい、雨が降らない。兌は西である。東は陽、西は陰である。西の方に雲ができる。臣下(陰)が天下をよくしようと志す。しかし君主(陽)がそれに応じない。
[彖傳]
四爻が主爻である。これは人に譬えるなら周󠄃公旦であり、その徳を慕って人々が集まってくる。下卦は☰であるから意志が強い。意志が強いが謙遜を忘れていない。下のものが天下をよくしようとどこまでも志すが、君主がそれに応じてくれない。それでも下のものはどこまでも誠を尽くして君に訴える。どこまでも諦めないのである。そして上爻に達すると雨が降る。君主に至誠が通じたのである。そして、恩沢があるが、まだその時でない。
[象傳]
風が天の上をふいて雲が散じたり集まったりして、いろいろな模様ができる。
《爻辭》
五爻は四爻と手を取っている。何事をするにも四爻の力が必要である。誠が盛んになって、それで富む。四爻の大臣を用いるようになったからである。
[象傳]
五爻も誠が盛んであるが、四爻の方が盛んである。君臣ともに誠がある。