9/30(金) ䷸ 巽爲風(そんゐふう) 三爻
【運勢】
優柔不断な振る舞いで顰蹙を買う時。
中庸の美徳を養い、明確な目的を持ち努力をすると良い。
厳しい指摘に反感を持つのでは無く、しっかり聞き従う事が大切である。
相手の意志を尊重出来る人は、相手から尊重される。
【結果】䷸◎三
巽爲風(そんゐふう) 三爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 少陽][四爻 少陰]
[三爻 老陽][二爻 少陽][初爻 少陰]
《爻辭》
[三爻]
【原文】
《卦辭》
巽は小(すこ)し亨(とほ)る。往く攸(ところ)有るに利(よろ)し。大人を見るに利し。
彖に曰く、重巽以て命を申(かさ)ね、剛、中正に巽して志行はる。柔皆剛に順ふ。是を以て小し亨る。往く攸(ところ)有るに利(よろ)し。大人を見るに利し。
象に曰く、隨風は巽。君子以て命を申(かさ)ね、事を行ふ。
《爻辭》
九三。頻に巽ふ。吝なり。
象に曰く、頻に巽ふの吝は、志窮るなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
巽の德であるから、少しうまく行く。上下ともに巽。令に違わず命が行われる。だから命が重なり、事が行われる時、上下ともに巽なのである。巽はよく仕えて行くことである。拒むものはない。大人は巽を用いて道がいよいよ盛んになる。剛が巽を用いる。中正に居るのは譲られたのである。明󠄃は間違えることがない。だから少しうまく行くのである。
《爻辭》
頻は、頻蹙。樂しまずして窮まる、已むを得ざるの謂なり。其の剛正なるを以て、四の乘る所と爲る。志窮まりて巽ふ。是を以て吝なるなり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
巽は順である。一陰が二陽の下に居て陽に順っている。また、入るという意味もある。風、木、命令を意味する。五爻は剛で中正である。大人の象である。命令に重複がある。初爻と四爻は陰であり、陽に順う。大きなことは出来ないにしても、小さなことは出来る。命令は、剛が過ぎれば厳しすぎて民が従えず、乱れてしまう。柔が過ぎれば緩くなり、秩序が乱れてしまう。剛中の君に柔が順う状況なら、大きな成功は見れなくても、官職について君に仕えるのに支障はない。
《爻辭》
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
巽は四爻目の陰爻と初爻目の陰爻が卦の主である。陰爻は、上に重なる陽爻に順っていけば能く亨り、進んで事を行う所に宜しきを得る。この卦はもとは山風蠱から変わったものである。天子の晩年に政治が乱れ、崩御後に太子が即位した。そして朝廷に入り込んだ小人を除きさり、天下を斉(ととの)えた所の象である。古代、堯が隠居して舜に政を斉えさせたのは、まさに此の卦の義である。
[彖傳]
なし
[象傳]
巽は重ねて命令を下し、能く下へ諭す。是までの政の弊害を悉く除いた後で命令を下す。剛は五爻目で、中正の所に坐っており、思う通りに志が行われて往く。柔は初爻目で二・三爻目に順う。四爻目も五・上爻目に順う。そこで小人は大人を見て順い事を行うのが宜しい。
《爻辭》