8/9(月) ䷵ 雷澤歸妹(らいたくきまい) 四爻

【運勢】
目先の機会に囚われず、長い目で見て今は待つ事が大切である。
時期を逃す訳では無い、武士が君主以外に従わない様に、相応しい時を理解していると言えるだろう。
急がば回れ、堅実に進めるのが一番の近道である。

【結果】䷵◎
雷澤歸妹(らいたくきまい) 四爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陰][四爻 老陽]
[三爻 少陰][二爻 少陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[四爻]


【原文】
《卦辞》
婦妹は征けば凶。利(よろ)しき攸(ところ)无し。
彖に曰はく、歸妹は天地の大義なり。天地交はらざれば萬物興らず。歸妹は人の終始なり。說󠄁(よろこ)びて以て動く。妹を歸く所󠄃なり。征けば凶とは位に当たらざるなり。利しき攸无しとは、柔、剛に乘ずればなり。
象に曰はく、澤上に雷有るは歸妹。君子以て終を永くし敝(へい)を知る。


《爻辭》
九四。妹を歸くに期を愆る、遲く歸けば時有り。
象に曰く、期を愆るの志は、待つこと有りて行くなり。


〔王弼の解釋〕
《卦辞》
妹は少女のことである。
兌は小陰で、震は長陽である。
小陰が長陽を承けるので、よろこんで動く。
妹を嫁がせる象である。
陰陽が既に合って長と少が交わった。
天地の大義、人倫の終始と言える。
少女を長男に嫁がせる。
少女は嬉しくない。
不正を犯し、それを喜んで動くのは邪道である。
終には敝を知る。


《爻辭》
夫、不正應ずる无きを以て。人に適うなり。
必ずすべからく彼道窮盡すべし。
與に交はる所无し。然後すなはち以て往くべし。故に期を愆り遲て歸く。以て時を待つなり。


〔伊藤東涯の解釋〕
《卦辞》
婦人のことを嫁とも歸ともいう。
兌は少女、震は長男である。
これは婦人が嫁ぐ時に礼を失している。
二爻から五爻まで位を得ていない。
三爻と五爻の陰爻が陽の上に居る。
これは陰として正しくない。
夫が先に声をかけて、それに妻は随うのである。
これは天地の大義である。
父母の命、媒酌の言を待ち、礼を尽くす。
その後にそれぞれがその道を尽くして家道󠄃がなる。
正しい道に由らないと、その夫婦は礼儀を乱し、制御できなくなる。


《爻辭》

愆は過ちなり。此爻歸妹に存て、陽剛を以て上體に在り。下、相應せず。此女子の賢行有りて妄(みだり)に人に嫁がざる者なり。故に其の歸すること期を過ぐ。
人を擇(えらび)て適ふ。
故に云く、妹歸、期を愆つ。遲れて歸ぐ時有り。
蓋し女子の嫁ぐや、猶ほ士の仕ふるがごときなり。其の君に非ざれば事(つか)へず。
何ぞ歸つの遲るるを怨みんや。
其の人に非ざれば適はず。
何ぞ歸するの遲るるを憂へんや。
待つ有りて然り、售(もちゐ)られざるに非ざるなり。

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