【運勢】
木が長い時間を掛け徐々に成長する様に、何事も段階を踏み進むと良い。
日々の生活に目標を立て、常に前へと意識を向ける事が大切である。
堅実に積み重ねた経験は、どの様な困難も乗り越えて行ける力となるだろう。
【結果】䷴◎五
風山漸(ふうざんぜん) 五爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 老陽][四爻 少陰]
[三爻 少陽][二爻 少陰][初爻 少陰]
《爻辭》
[五爻]
【原文】
《卦辭》
漸は女歸いで吉。貞によろし。
彖に曰はく、漸は進󠄃むなり。女歸いで吉なり。進みて位を得るは往きて功あるなり。進󠄃むに正を以てす。以て邦を正すべきなり。その位剛。中をえる。止りて巽。動いて窮まらず。
象に曰はく、山上に木あるは漸。君子以て賢德にをりて風俗を善くす。
《爻辭》
九五。鴻、陵に漸む。婦三歳孕まず。終に之に勝つこと莫し。吉。
象に曰く、終に之に勝つこと莫し、吉なりとは、願ふところを得るなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
漸は漸進の卦である。
止まりて巽。
だから適度に進む。
巽に留まるから進󠄃む。
だから女嫁いで吉なのである。
進んで正しいものを用いる。
進んで位を得るとは五爻を指す。
この卦は進むことを主る。
漸進して位を得る。
《爻辭》
データ無し
〔伊藤東涯の解釋〕
《卦辭》
漸は次順番通りに進むことである。
巽は長女、進んで上に在る。
進めることをゆつくりしなければならないのは、女が嫁ぐ時である。
五爻が位を得て、剛が中にある。
家を正し、功があるだろう。
君子が仕えるときは、進󠄃むに礼を以てし、退󠄃くに義を以てする。
五爻剛中の徳がある。
《爻辭》
データ無し
〔根本通明の解釋〕
《卦辞》
漸は、小さな木が次第に成長して大木になるように、順序を立てて進んで往く意である。
この卦は鴻雁(こうがん)の象を取っている。
雁は水鳥で、陰鳥であるから、陽に能く従う。
そのため婚礼の時には、雁を以て礼を行う。
即ち、女が夫に従う義を取ったのである。
また臣たるものは、必ず君に従う。
国に生まれた者は、皆君に仕えなければならないと云う義も示している。
[彖伝]
女の嫁入りは、速やかにするものではない。
六礼といって、六つの段に分かれており、順次進んで往って婚礼が成る。
また天子は天下を治めるのに、先ず我が身を正しくする。
正しい所を以て、国家を正しくすることが出来る。
[象伝]
山の上に木がある。
君子はこの義を用いて、賢徳ある人物を高い所に据え、賢人の徳を以て社会風俗の悪い所を能く直して行く。
《爻辞》
データ無し