11/1(月) ䷠天山遯(てんざんとん) 上爻
【運勢】
遯は、逃げることである。
しがらみから離れていれば、トラブルに巻き込まれることを防げる。
他の人を気にしないで、ひっそりと楽しく過ごせばよい。
【原文】
《卦辭》
遯は、亨る。小しく貞しきに利あり。
彖に曰はく、遯は、亨るとは、遯れて亨る也。
剛位に當たりて應じ、時と與に行ふ也。
小しく貞しきに利ありとは、浸くにして長ずる也。
遯の時義大いなる哉。
象に曰はく、天の下に山有るは、遯なり。君子以て小人を遠ざけ、惡まずして嚴かにす。
《爻辭》
上九は、肥かに遯る。利あらざる無し。
象に曰はく、肥かに遯る、利あらざる無しとは、疑ふ所無き也。
【解釈】
〔王弼の解釈〕
《卦辭》
遯の義爲るや、遯るれば乃ち通じる。五爻のことをいう。剛位に當たっていて、応じる。亢るを否ぐに非ざる也。遯れて亢るを否がず。能く時と與に行ふ者也。陰道浸くにして長ぜんと欲す。正道も亦た未だ全く滅びず。故に小しく貞しきに利ある也。天の下に山有り、陰長ずるの象なり。
《爻辭》
最も外の極にいて、內に応じるところがない。超然として志を絶ち、心に疑い顧みるがない。憂患累ぬること能はず、いぐるみが及ばない。このことによって、肥かに遯る、利あらざる無きなのである。