11/5(金) ䷘ 天雷无妄(てんらいむまう) 四爻

11/5(金) 天雷无妄(てんらいむまう) 四爻


【運勢】
自己管理を徹底し、心に余裕を持ち、相手を思いやる事が大切である。
我を通さず、謙虚堅実に相手と向き合えば、何事も上手く行くだろう。
正しいと思う事を率先して行えば、災いを未然に防げるだろう。


【結果】
䷘◎
天雷无妄(てんらいむまう) 四爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 少陽][四爻 老陽]
[三爻 少陰][二爻 少陰][初爻 少陽]
《爻辭》
[四爻]


【原文】
《卦辭》
无妄(むまう)は、元(おおい)に亨(とほ)る、貞に利(よろ)し。其れ正に匪(あら)ずんば眚(わざわい)有り。往く攸(ところ)有るに利(よろ)しからず。
彖に曰く、无妄は剛外より來(きた)りて、内に主になり、動いて健。剛中にして應(おう)ず。大(おおい)に亨り以て正し。天の命なり。其正に匪ずんば眚有り、往く攸有るに利しからずとは、无妄の往く、何(いずく)にかゆかん。天命、祐(たす)けず、行かんかな。
象に曰く、天の下に雷行き、物に无妄を與(あた)う。先王以て茂(さかん)に時に對(たい)して萬物を育す。
《爻辭》
九四。貞(てい)すべし。咎(とが)无(な)し。
象に曰く、貞すべし。咎无しとは、固(かた)く之れを有するなり。


【解釋】
〔王弼、東涯の解釋〕
《卦辭》
[王弼]
動いて健とは震のことをいう。
雷動して乾健である。
剛中というのは五爻を言う。
剛が外からきて、内卦の主爻となる。
動いていよいよ健である。
剛中で応じている。
私欲が行われない。
妄動することはない。
无妄の道ができ、大吉。
剛が外から来て内の柔邪の道は消失する。
動いていよいよ健であれば剛直の道が通る。
剛中にして応じれば斉明の德が通る。
天の教命である。
もし正しくないのであれば、往く攸有るによくない。
茂は盛んなことである。
物は皆あえて妄でない。
その後に萬物はそれぞれその性を全うできる。
時に対して物は育つ。
是より盛んなことはない。
[東涯]
妄(もう)は、望と音に相近し。
无妄は、希望することがない。
『史記』では无望󠄇とかく。
この卦をさかさにすると
山天大畜になる。
主爻は初九である。
无妄は予期せずに来るものである。
卦体は震が動くで、乾が健やかである。
五爻と二爻は応じている。
まさに天命である。
逆に正しくないことをしていれば、どんどん禍いを増す結果となる。
舜禹が君で伊傅が臣であるようなものだ。


《爻辭》
陰の四爻に陽であるので、謙順を失いがちである。
至尊󠄄の五爻に近いので、正しいものをつけるべきである。
初爻と応じていない。
何もしようとせず、正しさを守っていればよい。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
无妄は欲がないということである。
無望の意味である。
『史記』や『戦国策』にも無欲の意味で使われている。
ただ誠にのみ志すのである。
志が正しくなければ、災いがおこる。
[彖傳]
外卦が天で、内卦が雷である。
五爻と二爻が応じており、上下心が通う。
天命を受けることを表す。
その天命に従うのがよい。
それ以外のことをしようとするのは、天命でないことをすることになるので、よろしくない。
[象傳]
天の下に雷があるのが无妄である。
人間が无妄であるのは当然であるが、万物も无妄であるべきである。
先王はこの无妄の卦を用いて、つとめて万物を育んだ。
春夏秋冬、天に従った生き方をした。


《爻辭》
四爻は陰の位に陽がきているので、正しくあるべきと戒めている。
[象傳]
四爻は、仁の徳を初爻と共に大切に育めば問題ない。

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