2/3(木) ䷪ 澤天夬(たくてんかい) 四爻二爻

2/3(木) 澤天夬(たくてんかい) 四爻二爻


【運勢】
困難な問題を先延ばしにしても、良い事はない。
時期が過ぎてしまい後悔する事のない様に、周りの意見に耳を傾け、迅速な決断を心掛けると良い。
慎みの心を忘れず、先人に倣い、正しさを守り続ける事が大切である。


【結果】
䷪◎⚪︎
澤天夬(たくてんかい) 四爻二爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陽][四爻 老陽]
[三爻 少陽][二爻 老陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[四爻 優先][二爻]


【原文】
《卦辭》
夬は王庭に揚ぐ。孚(まこと)有りて號ぶあやふきこと有り。吿ぐること邑よりす。戎に卽くによろしからず。往くところ有るによろし。
彖に曰く、夬は決なり。
剛、柔を決するなり。健にして說󠄁(よろこ)ぶ。決して和す。「王庭に揚ぐ」とは、柔五剛に乘ずればなり。「孚有りて號ぶ、あやうきこと有り」とは、それ危めば乃ち光るなり。
「吿ぐること邑よりす。戎に卽くによろしからず」とは、尚ぶ所󠄃乃ち窮まるなり。「往くところ有るによろし」とは、剛長じて乃ち終るなり。
象に曰く、澤、天に上るは夬。君子以て禄を施して下に及ぼす。德に居りて則ち忌む。


《爻辭》
[四爻 優先]
九四。臀に膚なし。其の行くこと次且たり。羊を牽いて悔亡ぶ。言を聞きて信ぜず。
象に曰く、其の行くこと次且たりとは、位當らざればなり。言を聞いて信ぜずとは、聰明ならざればなり。
[二爻]
九二。惕れて號ぶ。莫夜に戎むること有り、恤ふること勿れ。
象に曰く、戎むること有り、恤ふること勿れとは、中道を得るなり。


【解釋】
〔王弼、東涯の解釋〕
《卦辭》
夬は決める、引き裂くの意󠄃味である。
形は
剝の反対である。
君子が勢いを持ち、徳のないもの(上爻)を征伐する象である。
五陽に一陰が載っている。
危うい状態に耐えきったら大きな功をなす。
徳の無い者と戦うときはただ武力のみに頼るのでなく、誠実さを以て臨むべきである。
終には徳の無い者は除かれ、平和になる。


《爻辭》
[四爻 優先]
下、剛にして進み、己の據る所に非ず。必ず侵傷せ見れ、其の所を安んずる失ふ。故に臀に膚なし、其の行くこと次且たるなり。羊とは、牴狠にして移り難きの物なり。五を謂ふなり。五、夬の主爲りて、下の侵す所に非ず。若し五を牽けば、則ち悔亡ぶを得るべし。而れども己は剛にして亢、言を納るる能はず、自ら處る所に任じ、言を聞いて信ぜず。斯を以て行けば、凶なること知るべきなり。
[二爻]
健に居りて中を履み、斯を以て事を決す。能く己の度を審かにして、疑はざる者なり。故に惕れて號呼すること有り、莫夜に戎むること有りと雖も、憂へず惑はず。故に恤ふること勿れとなり。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
夬は円(まる)い物を欠いて割るという義である。
上六の陰爻は大奸物(だいかんぶつ:悪知恵のはたらく心のひねくれた人間)である。
それが九五の天子に近接している。
巧言令色をもって諂って居るのが、段々と蔓延(はびこ)って害を為す。
必ず上六を撃たねばならない。
「揚于王庭」とは、この大臣の悪を明らかにして皆に告げる所である。
「孚号」は、大臣を除くにあたり誠心をもって協力を呼び掛けるのに号(さけ)ぶ所である。
天下はこれを信じ、協力は得られる。
しかし兵を挙げて撃つのではない。
早まってはいけない。

[彖傳]
密接している悪を斬って除く。
一番上の陰爻を切り離す。
剛が柔を決する。
柔の小人は五人の賢人君子の上に上がって権勢を専らにしているので、その罪を揚げるのである。
厲(あやう)い所があるから容易に手を出してはならない。
危ぶみ慎しんで、人民が騒がしくならないように能く鎮撫する。
孚(まこと)を尊び、時を見て動かなければならない。
早く往き過ぎると却って窮する所が出てくる。
剛が次第に長じてくる所であるから、終(つい)には事を終え遂げることが出来る。
[象傳]
沢の水の気が、乾の天の上にあり、水気がまた下に戻ってくる。
君子は恩沢を下々の方まで汎く施す。
恩沢を上の方で置き蓄えて、吝(おし)み下へ及ぼさないのは君子にとって忌み嫌う所である。


《爻辭》
[四爻 優先]
[二爻]

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