4/7(木) ䷽ 雷山小過(らいさんしょうか) 二爻初爻

4/7(木) 雷山小過(らいさんしょうか) 二爻初爻


【運勢】
無理せず控えめに過ごすのが良い時。
身の丈に合わない事を安易に請け負ってはいけない。
悪意がなくても、欲に流され無責任に取り組めば、いずれ間違いを犯す。
正しさを守り、地道に努力する事が大切である。


【結果】
䷽◎二⚪︎初
雷山小過(らいさんしょうか) 二爻初爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陰][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 老陰]
《爻辭》
[二爻 優先][初爻]


【原文】
《卦辭》
小過は亨る。貞に利ろし。小事に可にして、大事に可ならず。飛鳥之れが音を遺す。上るに宜しからず、下るに宜し。大吉。
彖に曰く、小過は小なる者󠄃過ぎて亨るなり。過ぎて以て貞に利し。時とともに行ふなり。柔、中を得たり。是を以て小事に吉なり。剛、位を失ひて不中。是を以て大事に可ならざりなり。飛鳥の象有り。飛鳥之が音をのこす。上るに宜しからず、下るに宜し。大吉とは、上るは逆にして下るは順なるなり。
象に曰く、山上に雷有るは小過。君子以て行は恭に過ぎ、喪は哀に過󠄃ぐ。用は儉に過ぐ。


《爻辭》
[二爻 優先]
六二。其の祖󠄃を過ぎて其の妣に遇ふ。其の君に及ばずして其の臣に遇ふ。咎なし。象に曰く、其の君に及ばずとは、臣過ぐるべからざるなり。
[初爻]
初六。飛鳥以て凶。
象に曰く、飛鳥以て凶とは、如何ともすべからざるなり。

【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
飛ぶ鳥がその声を残して、悲しみながら場所󠄃を求める。上には適当な場所がなく、降れば安住できる。上に行けば行くほど悪くなる。飛ぶ鳥と同じである。小過の小はおよそ小事全般を言う。小事を過ぎて、うまく行く。過ぎれば正しくしていればよい。時宜にかなうのである。恭しく儉約󠄃していればよい。大事をなすは必ず剛がいる。柔で大を犯すのは、剝の道である。上に昇ってはならず、降るのが良い。これは飛ぶ鳥の象である。


《爻辭》
[二爻 優先]
過ぎて遇うことができる。小過があって位に当たる。過ぎて遇󠄄うことが出來るのである。祖󠄃は初めである。妣は内に居て中を履む善いものである(二爻)。初爻を過ぎて二爻に居る。だからその祖󠄃(初爻)をすぎて、妣(二爻)にいるというのである。過󠄃ぎるけれども僭越には至らない。臣位を尽くすのみである。だからその君に及ばず、その君に遇󠄄うのは咎めがないというのである。
[初爻]
小過。上は逆にして下は順なり。而るに上卦に在るに應じ、進みて逆に之く。足を錯く所なし。飛鳥の凶なり。


〔東涯の解釋〕
《卦辭》
陽は大であり、陰は小である。四つの陰が外に在り、二陽が内に在る。陰が陽に勝っているので小過という。陽が陰に勝るのが道理であるが、陰が勝って問題ない時もある。二五は柔が中を得て、三四は剛であり、中でない。卦の形は鳥が翼を広げているようである。上に向って鳴くので、下には聞こえない。下は順調で容易であるが、上昇は逆行するので難しい。任務にも大小があり、位にも上下がある。人の才分もそれぞれ違う。柔は下位にあって小事を治めるのが良い。それが分からなかった人が多く失敗してきたのである。易は中に適うことを尊ぶ。


《爻辭》
[二爻 優先]
三爻は陽で上に在るので父である。四爻はその上に在るから祖󠄃である。五爻は陰で祖󠄃の上に在るから祖󠄃妣である。君は五を指し、臣は四を指す。二爻は小過があり、三を過ぎて五に行く。しかし、陰と陰で応じない。そこで五爻まで行かずに四爻までにすれば陰陽が相性よい。咎めなし。陰が過ぎる時にあるので、戒めなければならない。
[初爻]


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
小過の卦は全体でみると
の卦になっている。三爻と四爻が鳥の体であり、一二、五六が翼である。何の鳥かといえば鶏である。二三四爻にがある。これが鶏である。この卦は陰が過ぎる卦である。陽は君で陰は臣下である。君が鳥の体で、臣が鳥の翼である。陰が過ぎるとは臣下が調子に乗っていることである。だから小事は行われ、大事は行われない。鶏が高く飛べる道理はない。声だけ高く上がっても、体は高く上がらない筈である。この場合、鷹に咥えられたとするとよい。飛び去ってしまい悲しむ声だけが残るのである。上に行かれてはもうどうしようもないが、下にいるのなら人でも何とか救出できるかもしれない。
[彖傳]
祭祀に於いて祭式の起居進退は小事であり、道徳は大事である。しかし、小なることを徹底して、良くなることもある。この卦は陰が多すぎる。二爻も五爻も陰である。だから大事をするには不利である。君は常に民と共にあらねばならない。
[象傳]
大いなる山を、小なる雷が過ぎて行く。君子はこの卦をもとに行いを恭しくする。


《爻辭》
[二爻 優先]
二爻は臣たるものの正しい位置である。君を拝するときはまずはじめに宗廟に参る。
艮は宗廟を表す。君にすぐにあうのは憚られることであり、まずは付近にいる臣下に仕えるべきである。
[象傳]
臣たるものが君以上ではいけない。それを戒めているのである。
[初爻]

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