4/16(土) ䷦ 水山蹇(すいさんけん) 五爻
【運勢】
様々な困難に突き当たり、どの道を進んでも厳しい時。
今は焦らず修身斉家を心掛け、力を蓄えると良い。
最後まで諦めない事が大切である。
信頼する仲間と協力して、一つずつ問題を解決して行けば、自ずと道は開ける。
【結果】䷦◎五
水山蹇(すいさんけん) 五爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 老陽][四爻 少陰]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 少陰]
《爻辭》
[五爻]
【原文】
《卦辭》
蹇(けん)は西南によろし。東北によろしからず。大人を見るによろし。貞にして吉。彖に曰く、蹇は難󠄄なり。險(けん)前に在る。險を見てよく止まる。知なるかな。「蹇は西南によろし」とは、往きて中を得る。「東北によろしからず」とは、その道窮(きは)まるなり。「大人を見るによろし」とは、往きて功あるなり。蹇の時用大なるかな。象に曰く、山上に水あるは蹇。君子以て身に反して德を修(をさ)む。
《爻辭》
九五。大に蹇めば朋來る。
象に曰く、大に蹇めば朋來るとは、中節を以てなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
西南は地であり、東北は山である。難󠄄しい平地を行けば解決は難しい。難󠄄しい山地を行けば道󠄃が窮まる。爻は全部位に当たっている。正しきを履んでいるのが、邦を正す道である。ただし、難に遇うと正を失う。それは良くない。小人には対処できない。難󠄄を除くには德を高めるしかない。
《爻辭》
難の時に處り、獨り險の中に在り。難の大なる者なり。故に大に蹇むと曰ふ。然れども居るに正を失はず、履むに中を失はず、德の長ずるを執り、その節を改めず。此の如くなれば則ち志を同じくする者、集まりて至るなり。故に朋來ると曰ふなり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
蹇は難である。進むことができない。前に難があり進めず、険難があるので止まる。蹇が変わると解になる。解の二爻が外卦の五爻に行って中を得る。だから、西南がよく、止まりて進まない。東北に利なし。五爻は位に当たって中正。君を得て、國を正すことが出來る。だから賢人に遇う時であるという。世が乱れているので、蹇に遇えば身を滅ぼす。時を待って行動せよ。我が身を反省して、德を修めよ。
《爻辭》
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
蹇は歩行が難󠄄しい状況である。西南がよい、上卦が☵であるが、上に在る時は月󠄃である。二三四爻の互卦にも☵がある。これは三日月を表す。旧暦の三日に西南から現れ、東北になくなる。又西南は坤である。草莽にいてどこまでも学問をして學藝を磨くのかよい。何の能力もなく朝廷に出ようとしてはならない。艮は朝󠄃廷を表す。学問を修めたのなら、賢人に遇って、天下を経営するのに良い。
[彖傳]
☵の卦は大水であり、行けばおぼれてしまう。☶は止まるであるから、大水に行かずにとどまった。目の前に大水があるので、進めない。止まるべきところで止まるのが知である。西南に於いて学問を修めから、東北に行けば賢人に遇って、明君を得ることになる。今は無学であるから、進んでも利なし。険難の時代に生まれても大いに活躍できるのである。
[象傳]
君子は険難の時代には、良いことをしようとしてもうまく行かない。そこで、己を正しくして、だんだんと德を修めると二爻から上爻までは正しい位にいるが、初爻だけは陽の位に陰でいる。始めが正しくないといけない。だから君子はまず自分の修身から始めるのである。
《爻辭》