4/17(日) ䷫ 天風姤(てんぷうこう) 上爻二爻
【運勢】
思いがけない所に問題は潜んでいる。些細な事から大事に繋がりやすい時。
慎重に状況を見極め、解決して行く事が最善だが、どうにもならない事も多い。
考え過ぎず、普段より控えめに過ごす事が、良い結果に繋がる。
【結果】䷫◎上⚪︎二
天風姤(てんぷうこう) 上爻二爻
《卦辭》
[上爻 老陽][五爻 少陽][四爻 少陽]
[三爻 少陽][二爻 老陽][初爻 少陰]
《爻辭》
[上爻 優先][二爻]
【原文】
《卦辭》
姤は女壮なり。女を取るに用ゐることなかれ。彖に曰く、姤は遇なり。柔剛に遇ふなり。女を取るにもちゐる勿れ。與に長かるべからず。天地相ひ遇(あ)ひて、品物咸(ことごと)く章なり。剛中正に遇ひて、天下大いに行はる。姤の時義大なるかな。象に曰く、天の下に風有るは姤。后以て命を施して四方につぐ。
《爻辭》
[上爻 優先]
上九。その角に姤ふ。吝なれども咎なし。
象に曰く、その角に姤ふとは、上窮りて吝なるなり。
[二爻]
九二。包むに魚あり。咎めなし。賓によろしからず。
象に曰く、包むに魚有りとは、義賓(ひん)に及ばざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
姤は遇うことである。柔が剛に遇う。人でいうと女が男に遇󠄄うのである。一人の女が五人の男に遇󠄄う。大変強靭な女である。取るべきでない。剛が中正であるから天下はあまねく王化󠄃に帰すのである。言義は見えるところを表現しきれない。
《爻辭》
[上爻 優先]
進、之を極に於いて、復た遇ふ所なく、角に遇ふのみ。故にその角に姤ふと曰ふなり。進みて遇ふなく、獨り恨むのみ。物と爭はざれば、その道害れず。故に凶にして咎なきなり。
[二爻]
二爻は初爻の陰爻に一番近いところにある。陰爻は袋や風呂敷に包んでおくのが良く、討伐しようとしてはならない。この包んだ陰爻は魚にたとえられる。客人が来た時にその魚を出してはならない。なぜならその魚には毒があるかもしれないからである。包んだままにしておくのがよい。陰爻を他の人にはあわせてはならず、自らが責任を持って対処すべきである。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
姤は遇󠄄うことである。一陰が下に生じて、五つの陽にあったのである。一陰が五つの陽に対峙する。その大壮はすさまじいが、陽が必ず勝つ。このような陰を用いてはならない。陰陽が互いに對待(たいたい)することは、天地の常経である。陰が盛んであると陽が損なわれる。臣下が君主に背くのも、婦が夫を凌駕するのも皆陰が盛んだからである。姤の卦が戒めるところである。
《爻辭》
[上爻 優先]
[二爻]
魚は陰のものであり、客人には出していけない。初爻と応じている。初爻の陰には害があり、それを包容しており、外人に接させないようにしなければならない。小人の禍を君子に遭わせないようにする必要がある。小人の勢いが強くここで止めなければならない。
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
この卦は初六の陰爻が主役で、他の陽爻は賓客のような訳になる。陰は長じて、次第に陽を侵食していく。陰爻つまり女の方から、進んで陽爻に遇う所がある。其処で女を娶るという方へ、この卦を用いてはならない。
[彖傳]
「遇」は多いがけない所で遇うと云う義である。柔は剛に遇うと云うのは、女の方から進んで男に遇うという義である。このような女を娶ると、次第に増長して往くから娶ってはならない。剛中に遇うというのは、九五の剛が九二の賢人に遇う所を云う。賢人は朝廷へ出ようとする初六を抑え止める。そのため剛は賢人と相謀って、初六を正しくする。
[象傳]
天の下に風が旋ぐるように、天下に命令を下す。四方に遍く告げ諭して、能く治め斉(ととの)える。旧弊を除きはらって政を以て天下を新たにする。
《爻辭》
[上爻 優先][二爻]