6/26(日) ䷰ 澤火革(たくかかく)→䷕ 山火賁(さんかひ)
【運勢】
物事を根本から改め、己の価値を高めるのに良い時。
思い切って行動すると良い。
悪い習慣を取り除き、良い習慣を積極的に取り入れる事が大切である。
外面ばかり気にして内実が伴わない様ではいけない。
【結果】䷰→䷕
本卦:澤火革(たくかかく)
之卦:山火賁(さんかひ)
《卦辭》
[上爻 老陰][五爻 老陽][四爻 老陽]
[三爻 少陽][二爻 少陰][初爻 少陽]
《爻辭》
[上爻][五爻][四爻]
【原文】
《本卦:䷰ 澤火革》
革は已る日乃ち孚あり。元いに亨る。貞に利し。悔い亡ぶ。
彖に曰く、革は水火相ひ息し。二女同居して、其の志相得ざるを革と曰ふ。已る日にして乃ち孚あり。革めて之れを信にす。文明にして以て說󠄁(よろこ)ぶ。大いに亨るに正を以てす。革(あらた)めて當る。其の悔い乃ち亡ぶ。天地革りて四時成る。湯武革命。天に順ひて人に應ず。革の時大なるかな。
象に曰く、澤中に火有るは革。君子以て歷を治めて時を明󠄃にす。
《之卦:䷕ 山火賁》
賁は、亨る。小しく往く攸有るに利し。
彖に曰く、賁は亨る。柔來たりて剛を文る。故に亨る。剛を分かちて上りて柔を文る。故に小しく往く攸有るに利し。天文なり。文明にして以て止まるは、人文なり。天文を觀て以て時變を察し、人文を觀て以て天下を化成す。
象に曰く、山の下に火有るは、賁なり。君子以て庶政を明らかにし、敢へて獄を折むることなし。
【解釋】
《本卦:䷰ 澤火革》
〔王弼の解釋〕
民は常識を学ぶことを共にすることが可能であるが、変動に共に適応していくことは難しい。共に成功を喜ぶことは出来るが、共に事業を始めることを考えるのは難しい。だから革の道は、即日は誠なく、日が終わる時には誠がある。誠があって元亨利貞で悔いが滅ぶのである。日が終わるころに誠が無ければ革に当たらない。後悔が生じるのである。変動を生じるものである。革めて其の悔いに当たれば、悔いを無くせる。不合に變が生じ、変が生じるところに不合が生じる。だから不合は革である。息とは變を生じることである。火は上に昇ろうとし、澤は下に降りようとする。水と火が戦い、その後に變が生じる。二女が同居している。水と火が近くにあって互いに適合しない。革めるところとなり信があれば、文明の喜びである。正しいことを履み行う。そして改める。天に應じ民に遵う。大成功する正しいものである。革めて大成功する。必ず正しさを失ってはいけない。
〔東涯の解釋〕
革は変革である。已日は事を終える日のことである。澤は水である。火と水が互いに消しあっている。中女が下に居て、少女が上に居る。同居して志を一緒にしない。変革の兆候である。内は明るく外は喜びである。智があってよく和す。其れで革のはじめに居て、疑いを免れないが、最後まで達成できる。よく互いを信じることが出來、妨害や滞りがない。その正しさを失わない。革めて当を得ている。悔いは亡くなろう。非常の初めに在り、革の初めである。人々は旧習に安んじ、疑いや讒謗が生じる。非常の事をして、人心を察せず、軽挙妄動してはいけない。初めは疑われるが最後には信を得て悔いはなくなる。
〔根本通明の解釋〕
己は十干の土の弟で、五行の半ばを過ぎた所である。其所で、最早革命を行わなければならない勢いになって居る。また己は五行に於いて、仁義礼智信の信に当たる。即ち己日は、天下の人の信用が出て来た所でもある。其所で後悔も亡びる。
[彖傳]
革は水と火の卦で、互いに相害する所である。此の卦は丁度、水火既済の相和する所と反対である。同じ家に女が二人一所に居る。兌は何処迄も下へ下がり、離は何処迄も上に上る。其所で互いに衝突する。革命は殷の湯武に始まる。之は止むを得ずして行ったものであるが、併し逆賊と云うのが正しい所である。天下一同の求める所に従うのが、人に応じる所である。併し革命に当たっては、真に大いなる目的を以て行うべきである。
[象傳]
沢の中に火が有り、火気の動く所に依って色々なものが変わって来る。火の字には、物の変化する所の義がある。君子は暦を第一に治め、春夏秋冬の時を間違わない様にしなければいけない。
《之卦:䷕ 山火賁》
〔王弼の解釋〕
剛柔分かたざれば、文何に由りてか生ず。故に坤の上六、來たりて二の位に居る。柔來たりて剛を文るの義なり。柔來たりて剛を文り、位に居りて中を得。是を以て亨る。乾の九二、分かちて上位に居る。剛を分かちて上りて柔を文るの義なり。剛上りて柔を文り、中の位を得ず、柔來たりて剛を文るの若くならず。故に小しく往く攸有るに利し。