6/25(土) ䷈ 風天小畜(ふうてんしょうちく) 上爻三爻
【運勢】
成果の出ない時は、焦らず心を落ち着かせる事が大切である。
問題は一人で解決しようせず、周りと協力関係を築き一丸となって進めると良い。
正道を守る事は大切だが、結果として不和を生む様ではいけない。
【結果】䷈◎上⚪︎三
風天小畜(ふうてんしょうちく) 上爻三爻
《卦辭》
[上爻 老陽][五爻 少陽][四爻 少陰]
[三爻 老陽][二爻 少陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[上爻 優先][三爻]
【原文】
《卦辭》
小畜は亨る。密雲雨ふらず。我が西郊よりす。
彖に曰く、小畜は柔、位を得て、上下之に應ずるを小畜といふ。健にして巽。剛中にして志行はる。乃(すなは)ち亨(とほ)る。密雲雨ふらずとは、往くを尚ぶなり。我、西郊よりすとは、施、行はれざるなり。
象に曰く、風天上を行くは小畜。君子以て文德を懿(よ)くす。
《爻辭》
[上爻 優先]
上九。旣に雨ふり旣に處る。徳を尚びて載つ。婦貞なれども厲し。月望に幾し。君子征くときは凶なり。
象に曰く、旣に雨り旣に處るとは、德積載するなり。君子征くときは凶とは、疑はるる所有るなり。
[三爻]
九三。輿(くるま)輻を說(と)く。夫妻目を反す。
象に曰く、夫妻目を反すとは、室を正すこと能(あた)はざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
大を養い、健をとどめることが出来ない。強い志があれば、うまく行く。四爻が主爻である。二陰四爻は陰に陰でおり、初爻と応じている。三爻は乗り越えることが出来ない。小畜の勢いは密雲を作るに足る。しかし雨を降らすには至らない。陽の上の陰が薄く、今初爻の復道󠄃を抑えることが出来ない。下の方は往くを尊び、上爻だけが三爻の路を固めることが出来る。もし四爻五爻も上爻のように善畜であったなら、よく雨をふらせる。旣に設けられているが、行われない状態である。彖傳は卦全体を言い、象傳は四爻に特化して説明する。
《爻辭》
[上爻 優先]
小畜の極に處り、能く畜まる者なり。陽亨るを獲ず。故に旣に雨ふるなり。剛侵すこと能はず。故に旣に處るなり。巽を體して上に處り、剛敢へて犯さず、德を尚ぶ者なり。陰の長ずるを爲すや、能く剛健を畜む、徳積み載する者なり。婦其の夫を制し、臣其の君を制す。貞と雖も危ふきに近し。故に婦貞なれども厲しと曰ふなり。陰の盛を盈つるや、此より盛なるはなし。故に月望に幾しと曰ふなり。滿ちて又た進めば、必ず其の道を失ふ。陰、陽に疑はれ、必ず戰ひ伐た見る。君子に復ると雖も、以て征けば必ず凶。故に君子征けば凶と曰ふ。
[三爻]
上、畜の盛と爲りて、以て牽きて征くべからず。斯を以て進む。故に必ず輻を説くなり。已に陽の極爲り。上は、陰の長ずるを爲し、陰を畜ひて長ず。自ら復る能はず。方に之れ夫妻反目するの義なり。
〔東涯の解釋〕
《卦辭》
畜はとどめる、制止の意󠄃である。一陰が四爻に在り、五爻はこれに従っている。陽は大であり、陰は小である。二爻五爻は剛であり、中を得る。君子が君を得ることを表すので、うまく行くという。二三四爻に☱澤がある。岐周󠄃より西で陰陽が交わり雨を降らそうとするが、陽気がまだ盛んであり、まだ降らない。剛のものが害をなせば柔のものが救う。陽が陰をとどめることが出来ていない。文德は礼樂教化をいう。
《爻辭》
[上爻 優先][三爻]
〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
畜は育成するの意󠄃味である。育ててよいものにしていくことである。小は陰、大は陽である。又止めるの意󠄃味がある。君が悪い方に行くのをとどめ、良い方に導くことである。小は臣であり、君に対するものである。君を諫めるのは難しい。君を徹底して批判するのは正しくない。至誠を以て諫めるのが良い。密雲というのは細かな雲が集まって大きくなることを言う。それは二三四爻の☱澤をさす。雲は陰である。陰が集まっているが陽が作用しないと雨は降らない。上卦の風☴が雲を吹き払ってしまい、雨が降らない。兌は西である。東は陽、西は陰である。西の方に雲ができる。臣下(陰)が天下をよくしようと志す。しかし君主(陽)がそれに応じない。
[彖傳]
四爻が主爻である。これは人に譬えるなら周󠄃公旦であり、その徳を慕って人々が集まってくる。下卦は☰であるから意志が強い。意志が強いが謙遜を忘れていない。下のものが天下をよくしようとどこまでも志すが、君主がそれに応じてくれない。それでも下のものはどこまでも誠を尽くして君に訴える。どこまでも諦めないのである。そして上爻に達すると雨が降る。君主に至誠が通じたのである。
そして、恩沢があるが、まだその時でない。
[象傳]
風が天の上をふいて雲が散じたり集まったりして、いろいろな模様ができる。
《爻辭》
[上爻 優先][三爻]