6/29(水) ䷳ 艮爲山(ごんゐさん) 五爻二爻

6/29(水) 艮爲山(ごんゐさん) 五爻二爻


【運勢】
努力に見合った結果が出せず、物事に本気で向き合うのが難しい時。
急いては事を仕損ずる。
言葉に責任を持ち一貫した姿勢で臨む事が大切である。
長い目で見て状況を判断し、失敗を最小限に成功を確実にすると良い。


【結果】
䷳◎五⚪︎二
艮爲山(ごんゐさん) 五爻二爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 老陰][四爻 少陰]
[三爻 少陽][二爻 老陰][初爻 少陰]
《爻辭》
[五爻 優先][二爻]


【原文】
《卦辭》
その背に艮(とどま)り、その身を獲ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなし。
彖に曰く、艮は止まるなり。時止まるときは則ち止まり、時行くときは、則ち行く。動靜(どうせい)その時を失はず。その道光明なり。その止まるに艮るはその所に止まるなり。上下敵應(てきわう)して相ひ與(くみ)せず。ここを以て、その身を獲ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなきなり。
象に曰く、兼󠄄ねたる山は艮。君子以て思ふことその位を出ず。


《爻辭》
[五爻 優先]
六五。其の輔に艮る。言に序有り。悔亡ぶ。
象に曰く、其の輔に艮るとは、中正を以てなり。
[二爻]
六二。其の腓に艮まる。拯(すく)はずして、其れ随ふ。其の心快(こころよ)からず。
象に曰く、拯(すく)はずして、其れ随ふとは、未だ退いて聴かざるなり。


【解釋】
〔王弼、東涯の解釋〕
《卦辭》
艮はとどまる意󠄃である。山である。山が二つ重なるので兼山ともいう。應爻が一つもなく、互いに反発して人の顔をみようとしないので、背中しか見ないのである。どこかに向おうとすることなく、その地位にとどまるだけである。


《爻辭》
[五爻 優先]
止を輔に施し、以て中に處り。故に口、言を澤ぶことなくして、能く其の悔を亡ぼすなり。
[二爻]
隨とは趾を謂ふなり。其の腓に止まる。故に其の趾拯はれざるなり。腓は躁を體して止まるに處り。而して其の隨を拯ふを得ず、又た退き聽きて安靜すること能はず。故に其の心快からざるなり。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
『説卦伝』にあるように、艮は止まるのが宜しい。しかし止まると云っても、進むべき時に止まっては弊害が生じるので、注意しなければならない。艮は人の身体でいえば背中に相当する。動くものは前にあり、背中は動かないからである。また欲は前の方から起こり、背中には欲が生じない。かつ世の中は欲の世界だが、背を向けていれば無欲でいられる。無欲であれば、我が身は無いのと同じである。我が身が無ければ、世間から訪ねて来る人もいない。荘子も「斉物論」で同様のことを言っている。人と交わらずに一人道を楽しんで居れば、何所からも咎を受けることはないのである。
[彖傳]
艮は止まるとある。三爻目、四爻目、五爻目に震の卦があるが、これは進み行くことを意味する。止まる方にばかり偏ってはいけない。また艮の卦には時の象があるが、これは止まるべき所に於いて止まるという意味である。動と静の双方を含んでいることになる。つまり自身に相応(ふさわ)しい所で止まり、行けば良い時になれば動いていくのである。初爻目と四爻目は陰爻同士、また二爻目と五爻目も陰爻同士、そして三爻目と上爻も陽爻同士であるから、いずれも相応じず親しまない。よって「其ノ身ヲ獲」ない。我が身に欲が無く、世間に望みを持たず、室から庭に出て行っても訪問者も見えず、従って咎を受けることもないのである。
[象傳]
「兼山ハ艮」とある。山が二つ重なっており、対立しているから、互いに動いて交わることがない。君子は自分の居所から外へ出ず、我が身を守っているので、外への考えが及ばないのである。
《爻辭》
[五爻 優先][二爻]

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