9/12(月) ䷙ 山天大畜(さんてんたいちく) 三爻

9/12(月) 山天大畜(さんてんたいちく) 三爻


【運勢】
努力が結果に表れ始める時。
安易に行動してはいけない。
謙虚で堅実な姿勢が求められる。
初めから学問道徳に優れた者はいない。
賢人は、見えない所で地道な努力を続けている。
広い視野を持つ事が大切である。


【結果】
䷙◎
山天大畜(さんてんたいちく) 三爻
《卦辭》
[上爻 少陽][五爻 少陰][四爻 少陰]
[三爻 老陽][二爻 少陽][初爻 少陽]
《爻辭》
[三爻]


【原文】
《卦辭》
大畜は貞に利し。家食󠄃せざる吉。大川を渉るに利し。
彖に曰く。大畜は剛健篤實(ごうけんとくじつ)輝光。日にその德を新たにす。剛上りて賢を尚ぶ。能く健を止むるは大正なり。家食󠄃せずして吉。賢を養ふなり。大川を渉るによろしとは、天に應ずるなり。
象に曰く、天山中に在るは大畜。君子以て多く前言往行(わうこう)を識して、以てその德を畜(やしな)ふ。


《爻辭》
九三。良馬逐(お)ふ、艱貞(かんてい)に利し。日に輿衛を閑(なら)ふ、往くところ有るに利し。
象に曰く、往くところ有るに利しとは、志を上合するなり。


【解釋】
〔王弼、東涯の解釋〕
《卦辭》
大畜は大きく蓄へる、とどむることである。剛健篤実でますます徳が高くなることを表す卦である。剛い者が最上位に登り、賢者を尊んで賢者を養う。賢者は家から出て朝廷に仕えはじめた。吉である。大事業をするのに良い時である。


《爻辭》
凡そ物極まれば則ち反る。故に畜ふこと極まれば則ち通る。初二の進は畜の盛に値ふ。故に以て升るべからず。九三に至りて、上九に升る。而して上九、天衢の亨るに處り、塗徑大いに通る。進みて違き距つなく、以て馳騁すべし。故に良馬逐ふと曰ふなり。履むに其の位に當たり、進むに其の時を得。通路に之り、險厄なるを憂へず。故に艱みて貞しきに利あるなり。閑は閡なり。衞は護なり。進むに其の時を得。艱難を渉ると雖も患ふなきなり。輿、閑に遇ふと雖も故に衞るなり。上と志を合はす。故に往く攸有るに利あるなり。


〔根本通明の解釋〕
《卦辭》
大畜は、君が臣を止めて畜(やしな)う卦である。大は君のことである。大畜とは反対に小畜という卦がある。小畜は、臣の方が君を止めるという卦である。小は臣のことである。上卦の艮は身体である。三・四・五爻目の震は仁である。また二・三・四爻目に兌は義である。つまり仁義の徳を身の内に具えていることになる。畜の字は、止めるというだけでなく、之を育てて善くするという義がある。徳を十分に養はねばならない。君は、臣の早く出世を求める心を抑えて、十分に学問を以て徳を養わせるのである。また養われる側も、貞所を守るのが良いので、「利貞」という。「不家食吉」とは、学問道徳のある人物は君に用いられ、禄を以て養われる所となる。そのため賢人は家に居って食することは無い。朝廷に招かれた賢人は、危険なことがあっても之を踏み越えて往くのが良い。そこで「利渉大川」という。
[彖傳]
天子に剛健なる徳が具わっている。政務を執っても疲れることがなく、篤実である。篤実は艮の卦の象である。また艮の陽爻が上にあり、光輝く所がある。「日新」というのは、乾の卦で象で、日々昇り沈んでいく太陽である。「其徳剛上」は、上九を指していう。上九は剛にして一番上に居る。
[象傳]
上卦の艮は山、其の山の中に天がある。山中には天の元気が十分に満ちている。火気と水気の働きで草木が良く生じ、禽獣も繁殖する。これが大畜である。「前言」は震の象である。また震は行くという事もある。
《爻辭》

コメントを残す