グラフの横軸の右端は「人間」に固定されています。つまり最初から「人間がゴール」という前提がある。これは誰かが証明したことではなく、設計者がそう決めただけです。
天動説を思い出してください。「地球が宇宙の中心」という前提は、観測データを否定していたわけではありません。ただ座標の原点を間違えていた。地動説への転換は「より正確だったから」ではなく、複雑な補正なしに同じ現象を説明できたからです。不気味の谷のグラフも、同じように問うことができます。なぜ「人間」を座標の終点に置いたのか。
同モデルの橫軸は右端に人間を終點として固定す。この設計は「人間こそが存在の頂點にして完成形なり」との形而上學的公理を、實證的確認を經ることなく座標系の内部に埋め込むものである。天動說が地球を宇宙の中心として前提としたると同一の認識論的構造を持つ。
注目すべきは、森政弘自身が同グラフを「假說」として提示したるにもかかわらず、後繼研究者群がこれを測定濟みの實證的事實として援用してきた點にある。座標の前提が、いつの間にか事実として扱われてきた。