【運勢】
世の中が大いに荒れて変革の時期を迎える。
この様な時は自分で考え行動し、迷わず正しさを貫く事が大切である。
相手を否定せず、素直に応じる事で、互いに良い変革を迎えられるだろう。
【結果】 ䷰◎四⚪︎初
澤火革(たくかかく) 四爻初爻
《卦辭》
[上爻 少陰][五爻 少陽][四爻 老陽]
[三爻 少陽][二爻 少陰][初爻 老陽]
《爻辭》
[四爻 優先][初爻]
【原文】
《卦辭》
革は已る日乃ち孚あり。元いに亨る。貞に利し。悔い亡ぶ。
彖に曰はく、革は水火相ひ息し。二女同居して、其の志相得ざるを革と曰ふ。已る日にして乃ち孚あり。革めて之れを信にす。文明にして以て說󠄁(よろこ)ぶ。大いに亨るに正を以てす。革(あらた)めて當る。其の悔い乃ち亡ぶ。天地革りて四時成る。湯武革命。天に順ひて人に應ず。革の時大なるかな。
象に曰はく、澤中に火有るは革。君子以て歷を治めて時を明󠄃にす。
《爻辭》
[四爻 優先]
悔い亡ぶ。改命を孚(まこと)とすること有り。吉。
象に曰はく、改命の吉は志を信ずるなり。
[初爻]
初九。鞏(かた)むるに黃牛の革を用う。
象に曰はく、鞏(かた)むるに黃牛の革を用うとは、以て爲すこと有るべからざるなり。
【解釋】
〔王弼の解釋〕
《卦辭》
民は常識を学ぶことを共にすることが可能であるが、変動に共に適応していくことは難しい。
共に成功を喜ぶことは出来るが、共に事業を始めることを考えるのは難しい。
だから革の道は、即日は誠なく、日が終わる時には誠がある。
誠があって元亨利貞で悔いが滅ぶのである。
日が終わるころに誠が無ければ革に当たらない。
後悔が生じるのである。
変動を生じるものである。
革めて其の悔いに当たれば、悔いを無くせる。
不合に變が生じ、変が生じるところに不合が生じる。
だから不合は革である。
息とは變を生じることである。
火は上に昇ろうとし、澤は下に降りようとする。
水と火が戦い、その後に變が生じる。
二女が同居している。
水と火が近くにあって互いに適合しない。革めるところとなり信があれば、文明の喜びである。
正しいことを履み行う。
そして改める。
天に應じ民に遵う。
大成功する正しいものである。
革めて大成功する。
必ず正しさを失ってはいけない。
《爻辭》
[四爻 優先]
初爻は下卦の最下位に居て四爻は上卦の最下位に居る。
だからよく變ずることができる。
応じるものなく悔い亡ぶ。
水と火の際に居て、変動を体験するはじめである。
後悔はなく、下を疑わない。
志を信じて命を改める。
大願を失わないので吉である。
正直であれば信じられる。
信じられるので命を改められるのである。
さうすれば安んじて間違いはない。
上卦の初めに居てはじめて命を宣言できる。
[初爻]
革の初めである。
道は未だ出来ない。
まだ日常にいる。
まだよく変動に対応できない。
こういう時は普段の取り組みを成就することに力を尽くすのが良い。
牛の革は堅くて変わりようがない。
常中で変動を許さない。
〔伊藤東涯の解釋〕
《卦辭》
革は変革である。
已日は事を終える日のことである。
澤は水である。
火と水が互いに消しあっている。
中女が下に居て、少女が上に居る。
同居して志を一緒にしない。
変革の兆候である。
内は明るく外は喜びである。
智があってよく和す。
其れで革のはじめに居て、疑いを免れないが、最後まで達成できる。
よく互いを信じることが出來、妨害や滞りがない。
その正しさを失わない。
革めて当を得ている。
悔いは亡くなろう。
非常の初めに在り、革の初めである。
人々は旧習に安んじ、疑いや讒謗が生じる。
非常の事をして、人心を察せず、軽挙妄動してはいけない。
初めは疑われるが最後には信を得て悔いはなくなる。
《爻辭》
[四爻 優先]
四爻は革にあり、不中不正である。
君主の傍に居て下に味方がいない。
悔いがあろう。
しかし陽で改革の際に居る。
その弊害を救うことができる。
下も改まった命に従う。
その後に吉となる。
悪弊を改める才があり、悪弊を改める時に居て、二爻はまだ弱く、改まった暁には四爻は位を得る。
誠の心を大切にすべきである。
[初爻]
牛は順の動物。
黄色は中である。
堅く変えることができない。
陽で最下位に居り、上に応じる者がいない。
革めることは成功しない。
中順の德を守り、動かないことである。
軽挙妄動してはいけない。
生来の力に任せて、進んでも成功しない。
害を残すだろう。
君子は中順の徳を守り、災いを避けるのである。
〔根本通明の解釋〕
無し