【運勢】
艮爲山の時は、停滞期である。
止まるべきときには、止まらなければならない。
確かに動かなければ、結果を得ることができないが、動かなければ、失敗した時の損失は小さい。
今は、止まって自分の力を蓄えるべき。
【原文】
その背に艮(とどま)り、その身を獲(え)ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなし。
彖に曰はく、艮は止まるなり。時止まるときは則ち止まり、時行くときは、則ち行く。動靜(どうせい)その時を失はず。その道光明なり。その止まるに艮(とどま)るはその所に止まるなり。上下敵應(てきわう)して相ひ與(くみ)せず。ここを以て、その身を獲ず。その庭に行きてその人を見ず。咎めなきなり。
象に曰はく、兼󠄄ねたる山は艮。君子以て思ふことその位を出ず。
【原文解釋】
〔王弼と東涯の解釋〕
艮はとどまる意󠄃である。山である。山が二つ重なるので兼山ともいう。應爻が一つもなく、互いに反発して人の顔をみようとしないので、背中しか見ないのである。どこかに向おうとすることなく、その地位にとどまるだけである。